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この世は夢..東京ドキュメンタリー

ーーラブホテルのバイト代で あの人に会った。

それが、私の「東京ドキュメンタリー」の詞の一節。

この世は、夢物語だと思う。
夢の研究を密かに始めた私にとって、この世は覗き穴だ。
歌とは、成仏させる最強の魔法のようなもの。
そんな風に、思っている。
過去の思い出をね。

負の気持ちを、際限なくドラマにしてしまう。
そうして、切り取れたそれは、とても美しい
そうだといいと思っている。


あのホテルの天井は宇宙だった、
きつく締めつけられた ハートの形は
歪なメモリー 
伝えきれなかったメモリー

東京の自転車置き場の波に飲まれ 
自分の居場所 見つけられないまま
戸惑うメモリー 
伝えきれなかった

夜に

東京メトロの窓に ボクが、映ったあの日
ゆうれいみたいな影 東京は広すぎた
本当は、自分でも知れなかったけれど
自分を愛せないっていう
秘密を抱えてた

ラブホテルのバイト代で その人に会った
空港って本当は会いたい人に 会いに行く場所なんじゃないの
それなのに それなのに

たった一つの失恋だけで
この世が 消えたみたいに(思っていた)
夜、明日の飛行機まで カラオケボックスで
仕方なく朝を
仕方なく朝を

東京メトロの窓は 彼女を映さなかった
過ぎ行く涙の雨
モノクロの景色
東京恋物語
誰のことも好きになれなかった

影を追って
弱い自分を
ただ 抱きしめてほしかった
小さな夜

許してね、ダーリン

「東京ドキュメンタリー」

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