寂しさに寄り添うUber Eats
憂鬱である。
なにもしたくない時、食事というのはとりあえず何かをしている感が出るので私は度々それに走りがちである。
しかし自炊するのも嫌、自らの足で買いに行くのも嫌(外界は危険に満ちあふれているので気軽に外出するわけにはいかないのである)、遣いを頼んで買ってきてくれるような弟子がいるわけでもなし、八方塞がりの私に手を差し伸べてくれたのがUber eatsであった。
受け取りも基本的に置き配なので、配達の人と顔を合わせる必要がないのも素晴らしい。
スマホでポチポチ注文したら、あとはうたた寝でもしながら商品の到着を待つだけである。
全く人と関わることなく、物を手に入れることができる。
ちょっとそこまでの買い物でも疲れ果ててしまう私にとって、魔法のようなサービスである。
もちろん金はかかる。
けっこう、まあまあかかる。
しかし、いいのである。
実際、私はたいへん慰められているのでそれでいいのである。
人様が作ってくれた料理が、ただお金を払いさえすれば自宅に届く。
私はなにもしなくていい。
気が乗らない中、車を運転しなくていいし、レジで後ろに並ぶ人の視線を過剰に意識しなくていいし、本当にありがたいことである。
注文するときも、なるべくセットや定食っぽくなるように頼む。
一品料理では自炊とたいして変わらないからである。
誰かが私のために作ってくれた感が出るのが、セットなのである。
ファストフードならハンバーガーにポテト、ドリンクといった具合に。
この準備万端、完全無欠という感じが、私を大いに労ってくれるのである。
ありがとう、Uber eats。