不動産賃貸業を始めたきっかけ vol.4
自己紹介も兼ねて、不動産賃貸業を始めたきっかけを書いてます。最初から読んでいただけると話がつながるので是非。
普段と違う祖母の姿に何かを感じて不安になり、しんどいフリをした私。
そんな嘘の演技に駆け寄ってきて、背中をさすってくれた祖母。
その祖母が背中をさすりながら急にボロボロと泣き出した。
「ごめんやで、ごめんやで。あんたら置いておばあちゃんだけ逝ったらアカンな。家族バラバラにならなかっただけありがたいよね。大家さんに感謝しないとダメやね。大家さんにありがとう言おうね」
そう言って泣き続けた祖母。
当時叔父の代わりに誰かに追われることになった実父はいなくなり、専業主婦だった母と子ども4人と祖母の6人家族になった。
会社経営していたので後継を産む必要があり、4番目に弟が生まれるまで産み続けなければならなかった母に圧力をかけたのは親族や祖父母。
その事もあったのか、孫4人を育て上げるまでは死ねない!とその日から泣き言の一つも言わず、働きに出る母の代わりに慣れない家事や学校行事に参加する様になった祖母。
その時に私は決めました。
「おばあちゃんが泣いてありがとうって言うくらいやから、大家さんになったら泣いて喜んでくれるはず。大家さんになろう!」って。
でも大家さんって苗字だと思ってたww
家を誰かに貸すなんて、小1で知るはずもなくオオヤサンって人になる!ってただ決めただけ。
大家さんは家を貸す人と知ったのは、小5の時の祖母の話。
「引っ越した翌朝にあんたがしんどくならなかったら、おばあちゃんは首を吊って死んでたわ。我が子(叔父)がしたことが情けないやら、恥ずかしいやら。この歳になってボロ小屋に住むなんて死んだ方がマシやと思ってな。自分のことだけ考えてたわ。あんたらの方がもっと大変やのにな。ごめんやで。ボロ小屋でも貸してくれてホンマに良かった」
その話で、ボロ小屋は誰かに借りてるんだと知り、それを聞いて弟(当時小1)と二人で決めました。
「大きくなったら一緒に大家さんになって、住むところに困ってる人たちに家を貸そう!おばあちゃんは喜んで、きっと長生きするはず」
弟は当時小さくて理解できてなかっただろうけど、今は無事に法人を立ち上げ二人とも会社員しながら不動産賃貸業してます。
祖母はとっくに亡くなってますが、きっと見ていてくれてる!そう思えるから頑張れるのです。
そんな時からずっと大家になること考えてたのか?
正直な話、穏やかに暮らしていれば、もしかしたら不動産賃貸業をしていなかったかも。
そうなんです!穏やかでないことが起きたんです。
1章 終わり
2章へつづく・・・