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【活動】SHIBUYA QWS様との意見交換

写真1 SHIBUYAQWS 入口

Text by JEITAデザイン委員会

 今回はニコンの小野が担当します。
 エコシステムの成功事例を情報収集する意見交換チーム活動に便乗する格好で、12月上旬にSHIBUYA QWS(Question with Sensibity)の意見交換会に同行させていただきました。
 SHIBUYA QWS、その名称から中身を想像することは難しいと思います。ホームページに掲げてある「渋谷から世界へ問いかける」というキャッチフレーズはさらに不可解に感じましたが、今回の訪問で、その目指すところに一気に共感することが出来ました。

 まず訪問して目に付いたモノが、入り口の壁面に掲示された、キーワードが記された大量のプレートです。説明を伺うと、このプレートこそSHIBUYA QWSの名称にも込められた大きな特徴である「問い続ける」という行為を表現したモノでした。
 この施設の利用者が、常にこの場における重要なテーマを意識できる上手な手法であることに加えて、施設の名前に込められた「問い(Question)」に対する特別な思いが伺えました。

写真2-1 壁一面に広がる様々な「問い」
写真2-2 壁一面に広がる様々な「問い」 

 そして、この「問い」に重きを置くとこそが、私が非常に共感したポイントでもあります。そこで私の理解を以下のように箇条書きにしてみます。

  • イノベーションを起こそうとして、イノベーション、イノベーションと追及してもなかなか答えを導き出せない

  • そこでイノベーションの前に「課題解決」という目標を設定する

  • 課題解決のための手法を「問い」という行為に落とし込む

  • 「問い」問うことは誰にでもできること。人は幼いころから問い続けて成長する

  • 「問い」問うことは誰にでもできること。人は幼いころから問い続けて成長する

  • ただ単純に「問い」を繰り返せば良い、と言うことではなく、課題解決のための「問い」を導くためのワークショップ手法を開発する

  • その結果、課題が解決され続け、やがてイノベーションに繋がってゆく

 もちろん、「問い」続ければ容易に結果が付いてくるというような生易しいことではなく、参加者の皆さんはそれぞれに苦労されていると想像しますが、「問い」と言う行為で課題解決の結果を導き出そうと言うビジョンは、地に足がついた取り組みだと感じました。
 

 私も現役のデザイナーだったころ、私が提案したデザイン案が承認されずに再検討となるような案件程、必死に自問自答し再検討の場で問題点を修正するように検討していました。そうすることによって私自身が提案内容に自信を深め、確信を持って再提案することができました。「問い」続けることは、課題を解決するだけでなく、何か新しい発見があったり、気付いたりすることでもあり、人を活き活きとさせる効果があるのかもしれないと感じます。

 もう一つのポイントとして、SHIBUYA QWSの活動のゴールを収益アップや起業に設定していないことが挙げられます。
 では、何をゴールとしているかというと「コミュニティ」の形成です。
 特に所属等に捉われない、幅広い交流をイメージしたコミュニティの形成を目指しているとのことで、ここで目指しているコミュニティは、私たちインハウスデザイナーが属している従来の日本企業のコミュニティとは明らかに異なっています。従来の日本企業には縦割りの組織でなかなかイノベーションを生み出せないというネガティブな側面を指摘されることもありますが、SHIBUYA QWSが目指しているコミュニティは従来の企業文化とは異なり、何か新しいモノを生み出してくれそうな期待感を持たせてくれます。
 SHIBUYA QWSでは「コミュニティ」の形成が「問い」を生み出す原動力という想定のもと、「コミュニティ」の中から課題解決につながる「問い」が生まれ、その積み重ねがイノベーションに繋がって行くのだというビジョンが伝わってきました。

 SHIBUYA QWSが活動を開始するまでに、立ち上げに尽力された野村さんを始めとするスタッフの皆様は、大変なご苦労があったと伺いましたが、近い将来SHIBUYA QWSの活動が、閉塞感のある状況に光明を見出せるような成果を生み出すことを願うと同時に、私自身も周囲のコミュニティと関わっていくことを避けてはいけないのだな、と感じています

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JEITAデザイン委員会に関する問い合わせ

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 事業戦略本部 市場創生部 志村・飯沼・飯野
 デザイン委員会|JEITA

2022年度JEITAデザイン委員会参加企業は以下の通り(敬称略)

OKIプロサーブ、オムロンヘルスケア、キヤノン、コニカミノルタ、JVCケンウッド・デザイン、シャープ、セイコーエプソン、ソニーグループ、TOTO、東芝、ニコン、NEC、東芝テック、パイオニア、パナソニック、日立製作所、富士通、富士電機、富士フイルム、富士フイルムビジネスイノベーション、三菱電機、リコー、レノボ・ジャパン

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