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【レポート】JEITAエコシステムワークショップ
この記事は、ソニーグループ吉森が担当させていただきます。
2023年3月2日、東京渋谷において開催された「JEITAエコシステムワークショップ」について当日のレポートを間もなく公開予定です。公開されたら、このページに、URLを添付させていただきますね!
さて、今回は、このワークショップを企画した皆さんに、企画意図やエピソード、これからの展開などをインタビューしてまいりたいと思います。今回、答えていただいたのは、2022年度JEITAデザイン委員会所属、稲垣さん、有澤さん、城さんの富士通デザイン三銃士の皆様です! ありがとうございました。
Interviewer:
ワークショップ、お疲れ様でした。今回「どうすれば、生きがいをもって日々を生きられるようになるだろうか」というテーマがハマっていたように感じました。このテーマはどのように決めたのですか?
Answer:
今年のデザイン委員会での議論を通じて、解決すべきテーマの設定で大事なことは「我々デザイナーの強み」が生かせて、なお「個人の強い思い」が重なった社会課題であるという学びを既に持っていました。この学びを元に、メンバーで候補を出して、意見をぶつけ合いました。また、事前に、複数の候補テーマを使った事前シミュレーションを行い、絞り込んでいきました。結果的に良いテーマが選べたかと思います。ネガティブな意見も含めて、多面的な意見が出たのはよかったですね。
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Interviewer:
今回の時間と場所の設定について、特に気をつけた点はありますか?
Answer:
今回のワークショップの目的は社会課題を解決するための「エコシステム」の理解を深めることです。時期的には、22年秋のCEATECや、2月に予定されていたセミナーや講演会を経て「エコシステム」への理解がより深まったところで実践するという位置づけで、3月開催の判断をしました。
また、場所やメソッドについては、実績がある「SHIBUYA QWS」さんのお力を借りました。SHIBUYA QWSさんの「問い」を元に議論を深めていくメソッドには共感するところが多かったと思います。いっぽうで、われわれインハウスデザイナーの特性を生かしたプログラムが必要だと考え、カスタマイズさせていただきました。
Interviewer:
それにしても、凄い盛り上がりだったと思います。プログラムが進むにしたがって、議論に熱が帯び、休み時間に入っても席を離れず議論を続ける参加者の姿も多くみられました。
Answer:
まず、対面交流の意義ですね。オンラインではなく、久々にみんな対面で集まってワイガヤ話し合う。それ自体が楽しかったということもあるように感じました。
そうですね、組織の枠を超えて、いろんな企業の、いろんな立場のひとが同じ場所に集まっていることに価値があると感じました。あと、やっぱりデザイナーは凄いなと思いました。今回の参加者の9割がデザイナーで、彼らがどんどんアイデアを出して議論をひっぱった感じがあります。
私も同意です。デザイナー中心だったこと、SHIBUYA QWSさんが共催だったことが、成功の要因のひとつであると思います。また、SHIBUYA QWSさんから、各チームに1名ずつZ世代のイノベーターのかたが入ったことも大きかった。「すべてをオープンにする」「問いを続ける」ことでより深い知見の発見につなげることができることを実感しました。「多様性がイノベーションの第一歩となる」ということが改めて確信となりました。自社だけでやっていたら、やはり閉じてしまっただろうと思います。他社のひとの話を聞いて「お、若いな」と感じることも多かった。面白かったですね。
アンケートの満足度も高かったです!
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Interviewer:
いっぽう、課題といいますか、これからやるべきだと思っていることは、どんなことでしょうか?
Answer:
やはり、半日のワークショップですから、実際に社会課題を解決するところまで持っていくにはやるべきことが多いですね。実際にPOCを回して、価値検証へ持っていくということ。その活動自体をオープンにして、さまざまな人の意見を伺って、議論して、仲間を増やしていくこと。その結果、コレクティブインパクト(ひとつの組織にとらわれない社会的な課題認識の共有と、それを解決するための継続的な活動)を起こすことができるのではないかと思います。
JEITAデザイン委員会は国内23社のデザイナーが集う団体です。ひとつの会社内ではできない、JEITAだからこそできることを継続してやっていくべきだと思います。デザイナーだからできる社会課題の解決のための活動を途切れさせないために、定期的にこのようなことをやっていくことには意義があるのではないかと感じました。今回のような「プロセス」を体験することに、意義があります。
こういう活動は、どうしてもKPIがどうだとか利益がどうだとか、経営的な指標にとらわれて止まってしまうことがあるのですが、それよりともかく課題をオープンにして、みんなで共有して、日本を、世界を、よくしようと言う考え方を継続していくことが大事なのではないかと。そのためにデザイナーにできることはたくさんある気がします。
Interviewer:
SHIBUYA QWSメンバーから何かフィードバックがありましたか?
Answer:
今までのワークショップと全然違う雰囲気で面白かったとおっしゃっていただきました。これは、参加者の大多数をデザイナーが占めていたことが大きかった。意見やアイデアが活発に出て、「全然違った」「楽しかった」「手が動かせて嬉しい」などのコメントがあったかと思います。
プログラムの最後に「プロトタイピング」を入れましたが、これはSHIBUYA QWSさんのプログラムにはないもので、われわれJEITAデザイン委員会側のアレンジです。ここで手を動かして、なにかしらの具体的なアウトプットを出す、というのはデザイナーならではだったのではないかと思います。
デザイナーの共通の「問い」を抽出する、ということに意味があると感じました。
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簡単なインタビューですが、さまざまな思いがあふれるインタビューとなりました。ここで学んだ課題の議論を継続していければと思います。ワークショップに関しての記事を合わせてごらんください!
JEITAデザイン委員会に関する問い合わせ
一般社団法人 電子情報技術産業協会
事業戦略本部 市場創生部 志村・飯生・飯沼・飯野
デザイン委員会|JEITA
2022年度JEITAデザイン委員会参加企業は以下の通り(敬称略)
OKIプロサーブ、オムロンヘルスケア、キヤノン、コニカミノルタ、JVCケンウッド・デザイン、シャープ、セイコーエプソン、ソニーグループ、TOTO、東芝、ニコン、NEC、東芝テック、パイオニア、パナソニック、日立製作所、富士通、富士電機、富士フイルム、富士フイルムビジネスイノベーション、三菱電機、リコー、レノボ・ジャパン