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バスケ観戦初心者が見た!千葉のなんか黒っぽいバスケチームの話 (B2アルティーリ千葉)

「acってなんだ?」

2021年のある日の朝、電車から降りて千葉駅の改札口を出たところの床にクソでかい、たぶんアルファベットの「a」と「c」が並んだような謎のロゴマークが書いてありました。
それが千葉のバスケットボールチームのロゴだと知るのはそれからずいぶん後のことです。

アルティーリ千葉の法人営業の方が私の勤め先の会社を訪れ、平日夜の試合にビール付きで招待してくれるというので、試しに行ってみることにしました。それが2024年の1月末のこと。
バスケットボールの観戦は、Bリーグが開幕した2016年に一度だけ千葉ジェッツの試合を見に行って以来です。

試合会場は、千葉市役所から近い国道357号に面した「千葉ポートアリーナ」という体育館です。こんな所にプロバスケットボールの試合の会場があることを全く知らなかったです。会場の前にはキッチンカーも並んでおり、寒い中集まった人たちが試合までの時間を飲んだり食べたり話をしたり思い思いに過ごしています。建物の中に入ると、平日のわりには人が大勢来ていて意外でした。

この日の試合はアルティーリ千葉対ベルテックス静岡の対戦。順位も両チームの力関係も、なんならリーグのチーム数も全くわからない状況です。試合が進むにつれてどんどん点差が開き、千葉の圧勝に終わりました。この日の入場者数は4500人。平日夜の2部リーグの試合と思うとなかなか立派です。

試合が終わって駅まで帰る道で思ったのは「千葉駅から歩いて行ける場所でこんな楽しいことをやってたんだなあ」という新鮮な驚きでした。同じバスケットボールのチームでもB1の千葉ジェッツは聞いたことがあってもアルティーリ千葉を知っている千葉県民はまだまだ多くないのではないかと思います。少し興味がわいたので帰りの電車で調べてみたらアルティーリ千葉はB2でダントツの1位であることがわかりました。

その後、自分でチケットを買って3試合見に行ったので、合計4試合観戦したことになります。Bリーグの公式サイトからチケットを購入したのですが、2016年に1度買っただけのBリーグチケットのアカウントがまだ生きていたのはちょっとびっくりしました。

というわけで、観戦初心者の私が感じたことなどをここに書いてみることにします。

【感想その1】強い。
昔、鹿島アントラーズの試合を見に行ったとき、同じ電車に乗っていた鹿島ファンのおじいさんが「強いから見に行くんだ」という趣旨のことを言っていました。弱くても地元のチームを応援するんだ!というのは偉いと思います。でもお客さんは地元のチームが勝つところを見たくて行ってるわけだから強いことが何よりも重要だし、勝ち試合を見せるのが最高のファンサービスだと思います。

【感想その2】おしゃれ。
チームのロゴや掲示物、演出、グッズデザインなど、おしゃれ感が前面に出ていてすごいです。他のチームがどういう感じなのかわからないのですが、イメージ戦略が徹底されていて感心しました。今はSNSの時代なのでどう見えるかというのは非常に重要だし、そこにお金をかけるのは正しいです。このおしゃれ感が鼻につくという人もひょっとしたらいるかもしれませんが、こういうコンセプトのチームがあっても全然良いし、続けているうちにそれが文化になるので貫いたほうがいいと思います。試合前やハーフタイムにNujabesやBOOM BOOM SATELLITESやFatboy Slimなどの音楽が使われているのも好ましいです。

ミラーボールが回ったり、
青く光ったりします。

【感想その3】応援スタイルが他のスポーツとちがう。
たぶんバスケットボールの場合は基本的に会場のMCがリードする応援のようで、攻撃と守備の場面ですぐにDJがトラックをスイッチして切り替えます。よく聞いてると同じ守備の応援でも勢いのあるときと落ち着かせたほうがいいときでBPMを変えてるのがわかります。お客さんはシンプルなコールと手拍子をやればいいだけなので誰でもすぐに参加でき、会場の迫力や一体感を出すのに非常に効果的だと感じました。サッカーで言うところの「ゴール裏」で偉そうにしてる団体が多分まだいないように見えます。この応援スタイルだとそのような応援団体の必要性も無いのでしょう。

アンオフィシャルの揃いのTシャツをわざわざ作って、一番安い席に陣取って新規客を威嚇し、チームの応援じゃなく自分たちの団体名をアピールする横断幕を掲げて自己満足のダサくてわかりにくい歌を歌う団体の応援より1000倍良いと思います。

【感想その4】チケットが安い。
チケットの価格がわりと抑えめなのが良いです。会場の規模がそこまで大きくないので、一番安い2階の自由席の一番後ろでも試合がしっかり見えるのがいいですね。試合全体を見るという観点だと試合を俯瞰できて見やすいので1階より2階のほうがいいです。あと、1階のゴールの真裏の席はお手頃ですがゴールを支える構造物が邪魔なのでやや見づらいです。

1階のゴール真裏の席。ゴールを支えるやつが邪魔です。
2階のいちばん後ろの席。余裕でしっかり見えます。

【感想その5】客層が幅広い。
家族連れも多いし中高年も多いです。強くておしゃれで参加しやすい応援スタイルでチケットが手頃、というのはいろいろな層のお客さんを集めることができるのだと思います。それに加えて意外と重要だと思ったのはバスケットボールが屋内競技であることです。雨だろうが風だろうが冬だろうが日差しの強い時期だろうが気にせず快適な観戦ができるというのは案外訴求力があって、子供や女性にもハードルが低いですし人を誘いやすいです。雨の日の合羽を着てのサッカー観戦なんて誘っても誰も来てくれないですからね。

ということで今回はB2リーグのアルティーリ千葉の試合を何度か見に行って感じたことを書いてみました。まだ2部であるにも関わらずお客さんの動員数も年々増えているようです。興行として非常にポテンシャルのあるプロスポーツチームだと思います。

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