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テキストコミュニケーションの日常に横たわる回文たち

マネーフォワードのジーラムです。この記事はマネーフォワード関西開発拠点アドベントカレンダーの17日目です!

はじめに言っておきますが、けっこうな駄文です。暇つぶしの相手にしてください。

業務でのテキストコミュニケーションが当たり前の世の中。そこには口頭での会話と同じようにリズムや運び、遊びがあります。 ね、よいよね。

この記事では、自分が現職に入社して3年間、日常的なリモートでのテキストコミュニケーションのなかで度々詠んできた「回文」をご紹介します。

ふりかえると、過去のカレンダーを出す際にも「わたし関西、参加したわ(わたしかんさいさんかしたわ)」と言っていました。ほとんどの回文は狙ってつくっておらず、多くがメンバーとの会話(関西拠点メンバーがなんとなく多い)から自然発生的に生まれました。何か条件があるのかもしれない…出てきた回文を眺めたら分かるかもしれない。そう思って、関西のカレンダーとして書きます。

自己肯定感を高めに書くので、「なんや楽しそうにやっとんな」ぐらいの、寛大な目でご笑覧ください。


まずはキャッチーな導入

まずは読みやすくて、捉えやすいものからいきましょう。

これはもしかしたら有名な回文かもしれませんが、関西拠点の会話の中から自然と着想できて、思い入れがあるので、はじめに紹介します。

任天堂がうどん店に?!
にんてんどうがうどんてんに

関西の出汁文化、うどん屋さんが多い点など影響を感じます。関西にきたらおいしいうどんを食べにいきましょう。(よくいくよ!)そしてUSJやニンテンドーミュージアムも行ってください。

旦那、かの南部イカの軟骨だそうよ。 嘘だっこんなの回文なのか?なんだ?
だんなかのなんぶいかのなんこつだそうようそだつこんなのかいぶんなのかなんだ

その道の人からすると怒られそうなものですが、回文に馴染みのないあなたにとって、「え、これそうなの?!」とおもしろく思ってもらいたい。そんな思いで紹介する句です。

ここからはなんとなく系統に分けてご紹介します。

開発・ドメイン系

ワイ、仕訳は険しいわ…
わいしわけはけわしいわ

私たちの拠点では会計システムを開発しており、簿記や会計のドメインに関する会話も日常的にしています。その中から生まれた回文です。ね、仕事してますでしょ?(はてどうやろか)

心理的安全、完全飽きて臨死
しんりてきあんぜんかんぜんあきてりんし

これは心理的安全性の記事をみて最近詠んだものです。開発エンジニアのメンバーも多いなか、それだけを重視しても仕方ないと思う人も少なからずいそう…などと思いながら着想が出てきました。回文を詠んでいい、こういうnoteを書いてもいい心理的安全性があるんでしょうね。

RubyのイカツイRails遣い、かつ、ズルい霊使いのEvil
るびいのいかついれいるずつかいかつずるいれいつかいのいびる

プログラミング言語の話をしていた際に着想。大した意味はありませんけど、ライブラリ群の活用か、より低レベルの処理を志向するか、みたいな話を直前にしていた記憶があります。

美・生の学び
びなまのまなび

美しいとは何か?人によっては永遠のテーマかもしれません。人の体験を考える際、リアルタイムに他人の認知する美的感覚まで感じることができるか?ということを考えていました。

地域系

少しジャンルを変えて、地域寄りなものを紹介します。

灘の漢文文化のだな
なだのかんぶんぶんかのだな

灘だな…灘は兵庫県南沿岸部の地域で…と、語れるほど知りません。回文を盾に知ったかぶりしてすいません。 

伊丹の酒、如何せん1,000回今朝呑みたい
いたみのさけいかんせんせんかいけさのみたい

兵庫県伊丹市、自分の住むすぐ隣町なので少し知っています。酒蔵のある街。古都な、伊丹みたいなとこ。きっと全国にがあることでしょう。大阪にも近いベッドタウンのいい街です。

時事系

トレンドや時事に関するものを紹介します。話題の文脈にあわせて生まれたものが多いです。

特許、ダメだょ、きっと
とっきょだめだょきっと

昨今ビジネスと特許は切り離せなくなってきました。「ょ」が小文字な点は無理やり感ありますが、ビジネスっぽい話題をあえて崩すことができるかもしれません。ともかく法律の関心の高まりから生まれたものでありました。

何ら、バイデン手堅し。ドナルド気取る等したが、てんで威張らんな。
なんらばいでんてがたしどなるどきどるなどしたがてんでいばらんな

これは本当にいつかのアメリカ大統領選の時期に着想して詠んだもの。話題だわ。選挙の動向や候補者の様子もこんな感じにみえたので、個人的にお気に入りでした。

シンプル系

よりシンプルで、皆さんにも日常的に使いやすいものをご紹介します。

わたし、できぬ気でしたわ
わたしできぬきでしたわ

いきなりネガティブな感じか、と思われるかもしれませんが、よくみてください。「ぬ」を「る」に変えるだけで、なんと、ポジネガが反転します!すごい!!

わたし、負けましたわ…
わたしまけましたわ

ネガティブ続きですが、こちらは反転できません。完全に負けです。敗北宣言。ただ、負けにも学ぶことはあります!「わたし」と「したわ」のセットは、会話の中で自然と回文を仕込むテクニックになるはず。失敗を糧にする、これもまた文化のひとつのあらわれなのでしょう。

ん?なんそれ?そんなん・・・
んなんそれそんなん

言葉にならない感嘆だって、ありますよね。うん…

ん、裏から、うん
んうらからうん

小声でこっそり同意したい時に使えますよ。うん。

や、違いがちや…
やちがいがちや

違うことをハッキリ伝えなきゃいけないときもありますよね。

身体系

続いて身体に関するものをご紹介します。回文をフィジカルに、身体表現のひとつとしていきましょう。

腰痛よ
ようつうよ

シンプル。実はちょうど先週人生初の「ぎっくり」をやりました。なかなかつらいですね。このタイミングだ、とばかりに思い出し、個人のTimesチャンネルで再つぶやきしました。

無自覚に、肉かジム
むじかくににくかじむ

これはごく個人的な脈略があって、先の「心理的安全性」の記事タイトルにあった「無自覚に」と、ぎっくりをやった原因がパーソナルトレーニングだったため、なんとなく関係ないそれらがミックスされて着想できました。類推っぽい。

宇宙そのほか駄作

他にも雑多な回文をたくさん詠みました。ぜひ回文の可能性を感じてください。

火星は伊勢か?
かせいはいせか

脈略を忘れましたが、伊勢神宮は宇宙と通ずることでつながっていくように思えます。

オバケのケバ男
おばけのけばお

使いどころは分かりませんが、意味はまとまっているような気がします。

さて、収拾つかない程度にテキストが雑になってきました。そのほか、会話の文脈のなかで言ってたり言ってなかったり、意味がほとんどなかったりするような駄作を挙げていきます。

  • 確かにスマートにトーマスに化した

  • ね、悔いて憂いていくね

  • ね、良いよね

  • すげえゲス

  • わたし、できぬ気でしたわ

  • よくない、、泣くよ?

  • おつかれ、カツオ

  • そうそう、え、まさか逆さま?え、うそうそ

  • サカナ歌う仲さ

  • 「予定、年(とし)に無しよ?」「よしなにしといてよ!」

  • 年末はつまんね・・・

  • タレカツ食べた。疲れた。

  • 朝からチビ、散らかさあ…

  • 痛むね、酒ヤケや!今朝!ねむたい!

  • イタリアで高見した私、味方でありたい

  • 夜、寝かしつけいかが?くよくよ泣くなよ。苦欲が解決しかねるよ。

  • 瑕疵のいさかい、葛西の鹿

  • なにか言いたげなおじさん、匙を投げた。いい蟹な。

  • 自慢、会いたい代替案、本気

  • ん?お腹いたいかな?おん?

  • 泣くような右翼な

  • 松居一代「図解・妻」

  • 勤勉すらも漏らすん?便器

  • 「サクサクとんかつは今、美味い!」初監督作さ

  • 小さな生き物も奇異な細緻

  • ノドの風邪か、ノドの…

  • 華麗なる名入れか

  • 弔う…推しの死を怨むと

  • 痛い!クズ!…もがくが、モズ食いたい

  • うそ?!異口に気づきにくいそう

  • 「御主、まさか、カサ増し?!」「ぬお..!」

  • 「夜ね、ルネは酒飲むの?」「今朝は寝る、寝るよ!」

  • はい、カンテの口は破竹の展開(は?)

  • 夜寝て朝よ。さあて、寝るよ。

  • 寝るね。

回文のみで表現しても、多くが怪文のようにしか受け取れません。ここでは表現しきれませんが、会話のなかで、その会話が触れている話題やテーマ、関連するあらゆる事柄から着想を得て詠めば。しかも、自然すぎて誰も気づかないレベルの怪文を詠めば。あなたは今までにない快感を味わうことでしょう。

音韻と共通項によるアブダクション

このように、回文はたのしいです。いずれも「あ、回文になりそう」と気付いて詠みました。仕事しないで遊んでると思わないでください。

ほら、ちゃんとしてます。

要するに暇

そんなことない。それはいいとして、、

業務において、回文はどのように発生するのか?どう作れるのか?
ここまできたらみなさん、知りたいですよね。知りたいし。テキストコミュニケーションの鍛錬のひとつと思ってください。観たり、知りたみ。音韻を重ねてなんとなく導かれるように、なんとなく自然発生する条件があるように思います。

さらに自分が関西での着想が多いのは、地域の方言なのか、ローカルメンバー間のカルチャーなのか、心理的安全性なのか、、何らかの共通項が回文を呼んでいるのだと感じます。

ぜひ皆さんも普段のテキストコミュニケーションにおける「音韻」「共通項」から回文を探してみてください。考えても出てこない気がします。しかしそれらの要素はきっと既にあります。Don't think, Feelです。可能性をつかむことができれば、あなたオリジナルの回文はもう目の前です。

以上、大変お粗末様でした。笑

ちなみに本文中にも回文をいくつか仕込んでいました。あなたはいくつ見つけられました?

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YasuhiroMuraji
もし、サポートいただけるほどの何かが与えられるなら、近い分野で思索にふけり、また違う何かを書いてみたいと思います。