「実話 弟が最底辺の医学部へ行ったわけ!」
わたしの弟は医師であり、ある分野の専門医でもある。
現在、クリニックを開業し、診療兼経営にあたる。
そんな弟がときどき言うことがある。
「どこの医学部を卒業したかが、患者さんに知れたら、もう、このクリニックへ患者さんが来なくなりつぶれるな・・・」
と弱音を吐くのである。
弟は、石川県の金沢市にある、「私立の金沢医科大学の卒業」である。
「金沢医科大学」は、いわゆる金持ちの医師のドラ息子が集まり、みな外車を所有し、大学の駐車場は外車の展示会のような有様になっている。スーパーカーがあるくらいだ。大学のレベルは最底辺で、みなお金を積み裏口で入学してきたものが多いというより、裏口が当たり前の大学なのである。どんなに頭が悪くてもお金さえ出せば入れてもらえるのだ。
弟が、「金沢医科大学」の受験を終え、二つ目の受験校である「聖マリアンナ医科大学」を受けている時に、父のところへ「金沢医科大学」から電話があった。
何と「3000万円支払ってくれるなら合格にしますがいかがですか?お断りになられれば、この話は次の受験生へといきます」と言われたそうだ。
父はすぐに「承諾」し、銀行に電話をして3000万円を振り込んだ。これで、弟の人生は決まったのである!運のいいことに、「聖マリアンナ医科大学は不合格」であった。これでますます、弟は「金沢医科大学」へ行かなくてはならなくなった。
「金沢医科大学の授業料」は高い。年間で1千万円を超える。医学部は、6年間なので、ストレートで卒業して6000万円。入学の時の裏金を入れると9000万円。さらに、医学書は高く月に30万円ほどはかかるので、軽く卒業までに1億円は超えるのである。生命保険でさえ1億は高いであろう。誰でもが入学できるという訳ではない。
政府が老後に必要な貯金は2000万円である。若くして1億を軽々と使い切る彼は、幸せ者か?親不孝者か?
同僚の医師から弟は出身大学が異常にレベルが低いので、次のようなことをされイジメられた。
・誰かが弟の名前でツケにして、握り鮨やうな重を注文する。
・乗っていないのにタクシーが弟の名義でツケにされ、請求される。
・ロッカーの前に缶ビールの空やゴミを置かれる。
・新車を購入したら、その晩、駐車場へ行くと新車に硬球を投げつけた跡があり、ボコボコにされていた。
・宿舎に頼んでいないしそういう趣味はないのに風俗嬢が来たり、デリヘルが勝手に来て断ると請求されたそうである。(ちなみに弟は既婚者で一児の父親である。)
(とうとう、ノイローゼになり、この総合病院の内情を教授に話し辞める。)
そして、現在はクリニックを開業し腕は下手ではあるが、親切で腰が引くいお医者様として地域では評判になっている。
相変わらず、看護師は彼を小馬鹿にしているが、もう達観し気にならないようだ。