俺ではない炎上
『六人の嘘つきな大学生』、『九度目の十八歳を迎えた君と』、『教室が、ひとりになるまで』で、その華麗なる伏線の張り方に注目していたので、本作は注意深く読み進めました。
途中、「?」と思うところがあり、「なるほど。今回のトリックは〇〇トリックだな」と目星はついたのですが、肝心の真犯人については見当がつかず、結末を知って「そうだったのか!」と納得しました。
近時、SNSでの炎上や他者を傷つける行為が問題となっていますが(私も被害に遭ったことがあります)、その多くは悪意ではなく無自覚さから生じていること、誰もが容易に加害者となり、また被害者となりうることを改めて感じさせられました。