教室が、ひとりになるまで

またまたご無沙汰しております。
『六人の嘘つきな大学生』が面白かったので、「他の作品も読んでみたい」と思い買ってみました。

ある高校で起こった不可解な自殺を遂げたクラスメート達の謎を追うミステリーです。
犯人は割と早い時期でわかるので、あとは「どのようにして犯行を行ったのか?」と犯人の動機を解明していく展開です。

『六人の嘘つきな大学生』と同じく、本筋から外れていそうな何気ない会話だったり、あらゆる細かな描写が、意味のある伏線として全て回収される構成が素晴らしく、作者の筆力の高さに感服しました。

作品のテーマは「スクールカースト」で、高校生なら誰もが抱くような感情に共感を抱きつつ読み進めていたところ、犯人の真意が明らかになったところで、タイトルの本当の意味が分かり、身震いがしました。