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デザインと吃音症。バグと共にクリエティブに生きる。

こんにちは。今日もお疲れさまです。jです。

今回は、UIUXデザイナーとして至るまでにどんな経験や思考を踏んできたのか綴りたいと思います。


自身が抱える吃音症がすべてのきっかけ

人生の転機になったのは大学4年生の時でした。

私が通っていた大学では、経済学部が割とグローバルなイケイケな感じだったので迷わず経済学部の開発経済学を専攻しました。

そんなこんなで卒業したら外資コンサルティングファームとか広告代理店に就活すべくTOEICとかビジコンとかに意欲的に取り組んでいました。良くも悪くも意識高い系でした...

そんな大学4年間のすべてをぶつける就活、という晴れ舞台で

自分の名前をどもってしまい、自分の名前すら言えない

経験をしました。

本当言葉通り、喉から声が出なくて焦れば焦るほど声がでない口をパクパクさせていたんです。

当時の自分は

自分の名前すら言えないなんて俺は生まれてきた23年間なにやってきたんだろう。なんでこんな大事な場面で...死ぬほど恥ずかしく死ぬほど悔しい....

と思ってました。

そう私は物心ついた頃からずっーと吃音症を抱えて生きていました。

今まで生きてきた中で、自分の名前をどもってきたことがなく、言いづらい言葉とか単語とかあれば別の表現とかでその場のピンチを乗り切ってきていました。

ですが、「自分の名前を言う」という生きていく中で何回も行う行為がその日を境に恐怖の行為に変換されてしまったのです。

それ以降、「次もしかしたら思いっきりどもるかもしれない」とわからない爆弾を抱えている気持ちから心臓がバクバクして汗が止まらなくなる症状まで出てしまい、完全に追い詰められていました。

落合陽一の考えに救われる

Newspicksというニュースキュレーションサイトを毎日見ていたのですが、ある日の記事で、

20世紀の大量生産社会では、人間に対してもまた「標準化」という発想を強いてきた。だから、「健常」という標準に対する「障碍」が生まれ、「異性愛」という標準に対して「LGBT」はマイノリティーとなる。けれども、「標準」がなくなれば、障碍もLGBTもただ「そういう人」として認められます。僕らが今取り組んでいる活動の中心にあるのが、これまで標準とされてきたものを、どのように壊していくのかなんです。そしてそれを「パラメータ」として受容できるようにしていくか。

参照:CINRA.NET「世界が注目する落合陽一の考え。これまでの「標準」をどう壊す?」https://www.cinra.net/report/201707-ochiaiyoichi

という「障がいが障がいではなくなる」という社会の姿をテクノロジーを通して実現しようとする姿に衝撃を受けました。

さらに

標準を追うのではなく、標準を打ち壊し、ダイバーシティを手に入れることこそが、「魔法の世紀」におけるクリエイターの果たすべき役割なのだ。

というクリエイターの考え方にも触れていました。

ずっと吃音症で悩んでいた自分だからこそ見てきた世界線があるわけだし、今の自分を形成してくれた自分にしかない素晴らしい才能じゃんと受け止められるようになり、キャリアの考え方や将来の野望が明確になっていきました。

生き辛ければ生きやすい世の中に自分がしちゃえばいい

という将来の目標ができたのですが、それを実現するための手段が自分にはなく、どうですればいいかと考えた結果、それを実現するためには、「構想を実際に形にするためのスキル」を身につけたいと思い、クリエイターとしてのキャリアが芽生えてきました。

そして吃音症があったからこそ物心ついた頃から、人に絵を書いて説明したり、実際にモノを作って説明したりなど、人よりビジュアル表現にコミュニケーションのカロリーを使ってきていた自分にも気づきました。

そして、

人を巻き込み、時代を突き動かしていく中心には「ファッションなもの」が常にある

と思うようになりました。

「ファッションなもの」は、人の考え方もひとつのファッションだし、音楽、映画、建築物もファッションだなと包括的な意味で考えています。

例えば、 社のプロダクトがいい例です。

Macbookが発売した当時は、Windowsのほうが絶対にコストパフォーマンスが高いのは分かっているのに、Macbookが「かっこいい」「おしゃれ」というファッション要素に惹かれ、その熱狂さが世界に伝播したように、常にファッションは人を動かす中心点なんだなと感じました。

そんなこんなで、大学卒業後はまず Japan合同株式会社へ入社してその考え方を間近で学ぼうと思いました。

 での経験、特にアクセシビリティの考えに触れてUXの偉大さを実感

そこではダイバーシティの考えや、アクセシビリティの配慮など素晴らしいカルチャーに触れることができ、次第にユーザーの体験を最大化するUXという考えに魅力を覚えました。

障がいのある方のために設計されたパワフルなソフトウェアシステムで、その人にに合った使い方ができる様々な機能を内蔵しているアクセシビリティの考え方はすごいです。

誰もが使えるようにデザインされた製品やサービスを通じて、テクノロジーの民主化を推し進める先駆者である で学べた経験は自分のキャリアにとって有意義なものを与えてくれました。

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Apple アクセシビリティ
https://www.apple.com/jp/accessibility/

次第に「人を魅了するビジュアルデザイン」と、「人生を豊かにする体験設計」の間にある「UIUXデザイン」というフィールドに関心を持ち独学でUIUXの習得に取り組みました。

そして現在のArsaga Partners株式会社ではUIUXデザイナーとして、さまざまな課題や目標に対してデザインという観点で、ビジネスソリューションを行っています。

なぜArsaga Partnersへ転職したのか

※2022年2月時点で退職済み。

会社のカルチャーに

バグを否定しない。

というものがあります。

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Arsaga Partners株式会社
https://www.arsaga.jp/company/#profile

 でも感じていましたが基本的には変人が多いんですが、だからこそイノベーションを起こせるっていう考え方が似ていて、正直こういうことを謳ってる会社にあったことがなく、こういう自身の中のバグを受け入れる自由度の高い社風に魅力を感じて入社をしたという感じです。

バラエティ豊かなメンバーに触発されて成長を感じる日々を過ごしてします。

バグってなんかいいじゃん

「バグってなんかいいじゃん」って思える社会って素敵だと思うし、そういうのをファッションとして再定義していく価値も素敵だなと思います。

吃音症をはじめ「自分の中にある人と違う何か」は色々なものを奪っているのではなく、色々なものを与えてくれる大切なものです。

「みんなと同じになれなかった」という考えから「自分にしかない良さ」として自分にしか成し得ない何かを出力する装置をゆっくりでもいいから自分の中に育てることがとても大事なような気がします。

自分の人生を通してそんな社会への野望を実現するために、毎日バグと共に自分にしか再定義できないこと実践できないことをやっていきたいと考えています。

こんな自分ですが、今後ともぜひ応援してもらればと思います😌

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