コロナ対策「医療従事者へワクチン休暇を」 河野大臣の答弁は如何に【塩川鉄也の国会質問ピックアップ】
医療従事者のワクチン休暇創設を!
河野大臣 自己責任と突き放す
新型コロナウイルス感染症の流行の波が繰り返し起きる下で、コロナ患者の治療やワクチン接種など、コロナ対応の最前線で、医療従事者の方たちの懸命な努力が続けられています。
2021年2月から、医療従事者向けのワクチンの優先接種が開始されましたが、高熱、倦怠感、激しい頭痛などの副反応に苦しむ方も多くいました。
しかし、政府は、医療従事者向けのワクチン休暇制度を整備していません。
医療従事者の方が使えるワクチン休暇制度が必要ではないか。
ワクチン担当大臣の河野大臣(当時)に質問しました。
<2021年4月28日衆院内閣委員会より抜粋>
【塩川議員】
医療関係者の方のお話をお聞きする中で、二回目の接種を終えた職員の方の半数以上に副反応があったという話もございました。発熱など体調不良で休むと年次有給休暇で休んでくれとか、点滴が必要だったのに点滴費用を請求されたとかという話もあります。こういった実態は御存じでしょうか。
医療従事者の方にこういう形での自己責任を求めるようなやり方はふさわしくないと思いますが、その点についてのお考えをお聞かせください。
【河野大臣】
ワクチン接種は自ら決めて打たれていると承知しております。
【塩川議員】
医療関係者がワクチン接種という公的な仕事を行うときに、負担については自己責任というのはおかしいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
【河野大臣】
おっしゃっている意味がよく分かりません。
【塩川議員】
公的な責任としてやっていることを、自己責任を押しつけるのはおかしいじゃないかということですよ。
【河野大臣】
自己の判断で、希望する方に打っていただいております。
まとめ
取り付く島もないとはこのことでしょうか。
医療従事者の方に対し、ワクチンの副反応は自己責任だと突き放す、なんとうも冷たい答弁です。
コロナ対応の最前線で奮闘する医療従事者に対する敬意も感謝も感じられません。
ワクチンを安心して打ってもらえる環境を整備することが、医療提供体制の確保にもつながるのに。
この質問のすぐ後の5月になって、河野大臣は、国家公務員においては事実上のワクチン休暇が取れるようになったと発表しましたが、それならば、医療従事者に対しても同じく対応するべきではないでしょうか。
9月、河野大臣は総裁選への出馬表明後に、民法のテレビ番組で「自分で言うのもなんですけど、言っちゃいますけど、やはり河野太郎でなかったらここまで来なかっただろうと正直、思っています」とワクチン担当大臣としての実績を自画自賛されていますが、この質問を見ると、とてもそんな気持ちにはなりません。<スタッフ>