緊急事態体制からのEXIT戦略は難しい
金曜日の夜は野口先生のメンタルコンシェルジュ、土曜日の午後は花田先生のスーパービジョンに参加しました。定例の会合がだいぶ戻ってきました。もちろん両方ともにWEBですが。39県で緊急事態宣言が取り下げられ、東京都の本日の感染者も5名、というニュースを聞くと、緊急事態からのEXIT戦略をどうるすかを真剣に考える時期がきたことを感じます。メンタルコンシェルジュでは、EXIT戦略についていろいろと考えされられました。
緊急事態宣言前から、とにかく感染防止のために時差出勤だ、テレワークだと日本中の人事部は対応しました。これって緊急事態なんだけど、やる方向は明確で、早くきちんとやればやるほど社員からのエンゲージメントは高まる効果もあり、もちろんビジネスの継続と両睨みはしなければいけないものの、労力的には大変だけど質的には楽な仕事でした。やりゃいいんだから。
でも、今度のEXIT戦略は違います。何か違うって、人の反応が千差万別なところです。この週末、東京・大阪でも週末の人では多かったようです。仲間内でも呑みに繰り出している人もいました。「解除だ! イエーイ! 経済を支えに街に出るぜ!」的な人、「もう自粛もしんどいからそろそろ外に行くよ」的な人、結構いても不思議はありません。それに対して「なんでもう解除なんかするんだよ。外に出るの怖くて仕方がないよ」という人もいて不思議はありません。後者ほどではないにしても「今、混雑した電車で会社に行けと言われたら、やっぱいやだよね、まだまだしばらくテレワークの方がいい」という人はかなり多いんじゃないかと思います。
要はそういった社員の想いがかなりバラバラなんです。これは上司もそうです。「いつまでも自粛なんて言ってられない。来週からはもう普通にやるぜ」という上司、というか経営者も出てくるでしょう。もちろんそうせざるをえな状況に追い込まれている企業も多いわけです。ただ、社員がそれに「はい、頑張ります」とついてこれるかどうかです。
また、世の中にはすでに三か月以上テレワークをしている人がいます。もはや休職のレベルです。家の近くは散歩しているでしょうが、会社に行くのはなかなか大変です。野口先生は、メンタル疾患からの復職者のモデルの話をされていましたが、確かにならし出社で今日は駅まで歩いてみるとか、そんなことが必要になるかもしれません。
EXIT施策をどのあたりに軸を置くか、その軸と個人の想いがずれた人の気持ちにどう寄り添うかな、軸はしっかりとぶらさずに、しかし何かあったら変幻自在に見直す柔軟さも持ちながら、といった取り組みが求められます。さらには第二波への備えは必要ですし、何があっても自社内でクラスターを出すことだけは避けなければいけません。結構、設計図作成も、その実行化もEXITの時の方が難しいのです。でも、過去にない難しい仕事は愉しい、そんな楽天的な思いで、この世界史的なイベントの中で一市民としての行動をしていくことですね。
1つだけ言えるのは、EXIT戦略を考える状況になりつつあることは、とても幸せなことです。これを逆戻りさせることだけはないような丁寧さと謙虚さは忘れてはいけません。
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