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Mr of the Year 2024 Japan Finalで  準グランプリ(レジェンド部門)を      いただきました!(2)


やばい!ちゃんと練習しないと恥をかく!


昨年までの日本大会の映像を見ると、ウォーキングなどは、受賞者のそれはもはや映画俳優並みにかっこよく、タキシードも笑顔もビシッと決まっていて、「これはあかん(思わず大阪弁)」「勝てっこない!」と思わずにはいられませんでした。もちろん、一夜漬けのトレーニングなんかでどうなるものではないことは明らかです。焦りまくった私はまず、ウォーキング専門のトレーナーの方をネットで調べ、個人レッスンを受けることにしました。そしてそのレッスンを通して、ウォーキングの奥深さ、男らしさとは何かを一から学ぶことになったのです。

男性のウォーキングでまず注意しなければいけないのは、ガニ股にならないことです。ガニ股になると男っぽく見える部分はあるものの、どうしても粗野に見えるので避けるように言われました。また、歩くときは、女性のように運ぶ足を左右にクロスさせる必要はないけれども、膝の内側が少し擦れる程度に両足の間隔が開かないように歩くこと、女性は腕を前後にある程度振って歩いたほうが体つきから華やかに見えるけれども、男性は落ち着きがなく見えるので、腕はあまり振らないほうがいいなど、意識すべき点は(私にとっては)無数にあり、ただ歩くだけでしょ?と思っていた自分の愚かしさに、改めて気付かされっぱなしでした。


男性のウォーキングでいちばん大事なことは、胸を張ること


そして、トレーナーの方のアドバイスで最も衝撃だったのは、男性のウォーキングでいちばん大切なのは胸を張ることだと教わったことでした。男性のかっこよさは、もちろん笑顔や表情、衣装も影響するけれども、全体の凛々しさ、かっこよさは「胸」が作るというのです。だから「胸を張る」ことが何より大事だというのです。そしてそれは、フィジカルな意味で胸に筋肉をつける、胸を押し出すということではもちろんないのです。自身の人生を振り返る中で、なんらかの自信を持って胸を張る、その自然な心と体の一致こそが、男らしいかっこよさを作るのだと教わりました。なんという深いアドバイスでしょうか。深く納得するとともに、一方で、私は自分の人生にどのぐらい「自信」が持てるのだろう、何を成し遂げたのだろうと、逆にネガティブになってしまう部分もありました。しかし、そんな感傷に浸っている場合ではありません。胸を張って歩く練習として、ビニール傘を水平にして、背中と両肘の間に挟んで歩くのがいちばんの練習になると教わり、私が借りているシェアオフィスの廊下で、背中にビニール傘を挟んで、人の少ない土日に出かけて行ってせっせと練習を重ねました。


人生で最も嬉しかったことを話す


何度かのレッスンを重ねて、ウォーキングのコツを少しずつ掴んでいった(ような気がしますが)、問題は他にもありました。スピーチです。日本大会では何をテーマに話すべきか、ずっと迷っていました。自分のこれまでの人生に自信など持てないのに、立派なことなど言えるはずもなく、悶々とああでもない、こうでもないと悩み続けました。それでも、テーマとして2つに絞るところまでは来ていたのですが、ある時、ウォーキングのレッスンが終わった時に「スピーチはどうするの?」とトレーナーの方に聞かれ、つい、悩んでいることを話してしまったのです。実は、人生を勇気づけるための考え方として「60歳は3度目のハタチ」というテーマにするか、62年の人生でいちばん嬉しかったエピソードにするか、そのどっちにするかで迷っていると言うと、絶対に後者の方がいいとアドバイスをいただいたのです。そんな内容で(とてもパーソナルなことで、長くなるのでここでは割愛しますが)本当にいいのかなと、実はそれでも自信がなかったのですが、第三者の方の貴重なアドバイスなので、その線で内容を詰めていくことにしました。