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【ともらじ#4】お話企画とタイトルの話

ともくるラジオを聞き返していたら、ふとこのタイトルの話が気になったので、自分の作品を振り返ってみることにする。

最近はタイトル決められない病が段々深刻になって来てる気がするけど、どうだろうか。

時系列順に。


青く、白く、そして淡い

第1回覆面小説企画参加作品。

これは、アイデアを出した段階でタイトルも決めていたはず。

投稿する「小説家になろう」にルビ機能があると知って、最後にこのタイトルをルビ付きで出して本当の意味を書こう、と。

なので、「青い⇔若い」、「白い⇔無垢」、「淡い⇔儚い」と、言葉のイメージで対応できることばをひねり出してタイトルにして、最後に無理やりルビで読ませるという、一昔前の字書きみたいなことをやってました。自分では結構お気に入りです。

(あとから気づいたけど小説班のなかでケータイ小説での一次二次創作全盛期に片足とはいえ浸かってたの私くらいなのでは)


亡霊の王女

第2回覆面小説企画参加作品。

これも、最初のアイデア(薄暗いお城に金髪のお姫様の亡霊というイメージ)と同時にタイトルも浮かんできた。

作中のキーワードとなるのが“昔亡くなった王女にそっくりな亡霊“だったのでそのままストレートに。あと、“亡霊の正体“はわかる人には早めにわかるだろうと思ったのでハッタリも兼ねて。でも、予想以上に含みを持たせたタイトルになったような感じもあり。


クロスロード

2019年11月の文学フリマ東京で頒布した「ある羊飼いの友人」に寄稿。

これは二転三転した。最初は「道」とか「交差点」とか色々変わったけど、最終的にこれに。

伊坂幸太郎さんみたいな、思わぬ所で繋がる話を書きたいというのが大元にあって、そこから様々な登場人物の道が交わる→クロスロード、というこれまたストレートな発想。


居場所

第3回覆面小説企画参加作品。

これは割と初期にタイトルが決まったかな。

BLっぽいものを書こうと思った時、やっぱり書きたいなと思ったのは共依存に近いような、違和感を感じながらも離れられない、という関係だった。お互いが大切な、唯一の「居場所」。という意味を込めて付けた……けど、予想外に薄暗い話になったので、予想以上にタイトルが悲痛な感じになってしまったのは正直ごめんって思ってる。


The curse of the dragon

第4回覆面小説企画参加作品。

この辺からタイトル決められない病を発症した。これも、完成してからタイトル浮かばない!ってなってた。

ルコとマルタに絡めて竜サイドのタイトルをつけるか、キーツを主人公として世界や国をクローズアップするか。めちゃくちゃ迷ったけど、結局は物語の軸のひとつになったマルタの“呪い“を取り上げた。これが、例えば最初から続きを書くつもりだったりとかしたら、違うタイトルになっていたかも。


エーゲ海クルーズ〜古代遺跡めぐりの旅

原作お題小説企画参加作品。原作はMuさん。

これも難航した。結局、書いてる時は「クルーズ(仮)」で通して、書き上げてから最終的にタイトルを決めました。

原作はキラキラワクワクのラノベ感があったから、いっそラノベらしい文章タイトルを!と思ったんだけど、そもそもが私、文章タイトルのラノベってあんまり読んだこと無かった。わからん。「福引で当たった豪華クルーズに参加したらワケアリ美少女に出会いました」みたいな?いや絶対違う。しかも話わかりにくすぎ。

原作では「少女」で表記されているのを、何故か「美少女」に脳内変換していたので、最初はそれをタイトルに持ってこようと躍起になっていましたが(その他のキーワードはネタバレになりそうだったから)しっくり来ず、結局現行タイトルに落ち着きました。でも、字数の関係で観光シーンがあまり入らなかったから若干タイトル詐欺。


太陽の国と夜の逃亡者

個人誌書き下ろし。

これは書き出す前に決めていたけど、書き出してから一回揺らいで、最終的に元のタイトルに落ち着いたもの。私にしては珍しいパターン。ちなみに、個人誌書き下ろしで日の目を見たけれど、お話の構想自体は「亡霊の王女」公開直後からあった。

「亡霊の王女」の前日談ということで、「〇〇の××」的なタイトルにしたいと思っていた。「夜の逃亡者」はライソンの夜(=黒)の髪と、自国から逃げてきたという過去から。「太陽の国」は、当初は金髪や明るい髪色の人が大多数を占めるネム国と、ライソンにとっての太陽(=ルーイ)がいる国という意味だったんだけど、予定していた未来パートをバッサリカットしてしまったので後者の意味が薄くなった。気持ちだけはある。


……というわけで、以上がこれまでに書いたお話のタイトル振り返りだった。ここには書いていないけれど、今回の文学フリマも最近やってるワンライも、最後の最後にタイトルを決めているから、タイトル決められない病は割と最近発症したものらしい。

今回のともくるラジオでも色々お話が聞けたから、少しタイトルの考え方を模索したい。




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