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シャシャ郡におけるパン屋さんたちの実状
シャシャの人々の暮らしぶりはつつましいけど元気、そして少しのものがあれば幸せです。住民たちは中級か低所得者たちで、殆どの人が何らかの商売に関わっていて、規模は大から小規模までありますが、より多くの人たちが小規模の食品産業に従事、なかでもパン製造に関わる人が多くいます。所有者、労働者、卸売販売業者などいろいろですが、パン製造販売で生計をたてています。
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昔はパン産業もたいへん繫盛していましたが、最近はパン製造に用いる材料費がすごく高騰して、所有者は製造費用が日々値上がりするという問題に直面し、赤字経営に陥っています。この問題解決のために、パン製造(ベーカリー)所有者協会を設立、値上げを検討する会議を数回開催したのですが、結論にいたりませんでした。
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シャシャ郡のベーカリーは40あり、そのなかの25は零細企業です。材料費高騰により、これらの企業は材料購入にさえ借金していて、店を閉めざるを得ない状況に陥ると、生活の収入源も断たれて暮らすこともできません。ところが、大企業は小規模ベーカリーが立ちいかなくなっても、代わって販売することができ、閉店の恩恵を享受しているのです。とはいえ、全てのベーカリーの所有者は材料購入に苦しんでいても閉店することはできません。それは大部分のパン製品を卸業者に掛売をしているので、未納金回収には年末のハルカタ(掛け売りの精算日)まで1年間は辛抱して待つしかないのです。
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ベーカリー所有者協会も何とか値上げしたいと頑張っているので、間もなく問題が解決して、ベーカリー所有者も胸をなでおろして、閉店していたベーカリーも店が再開できるよう願っています。
(注1)掛け売り・・商品を提供した際にその場で支払いを済まさずに後日代金を支払うこと=後払い
(注2)タイトルの写真・・JBCEA Soyセンターのスタッフたち
2023/1/31
JBCEAバングラデシュ 副カントリーディレクター
シャヒナ・カートゥン