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首都ダッカと村の様子、学校給食の現実

バングラデシュは近年急速な経済発展途上にあり、昨年はダッカから東部チッタゴンに向かう道路に3つの橋梁工事が完了、今年は西部のガンジス河に橋を建設中。首都ダッカの都市交通システムも整備され、電気、ガス、水道などインフラ整備も進んでいる。
(トップ写真は、2021年5月チッタゴンに向かう道路の橋梁工事完成を祝う様子=JICAバングラデシュ事務所フェイスブックページより)

これらの主たる資金は海外援助(日本が最大支援国)によるもの。一方、地方の農村は発展から取り残され、活動地のシャシャ郡の人々は諸物価高騰により一段と苦しい生活で、新型コロナ感染の影響から仕事を失う人も多く、現金収入を得るにも困難な状況である。家庭には電気と共にテレビ、扇風機が広く普及してきたが、ローンで購入するため返済義務が生じる。
村の小学校は、2021年9月から変則授業が再開、現在は通常授業となり午前午後の2部制で行われている。しかし、JBCEAの学校給食事業は、コロナ感染で全国一斉休校となった2020年3月以降中断しており、その理由は政府の学校給食事業計画変更による。


政府の指示に従い、新メニューの一つに検討している大豆入りパンとバナナ

2021年7月1日、国家経済審議会で学校給食事業計画が協議され、ハシナ首相から「給食にケチュリ(炊き込みご飯)の提供禁止、理由は学校敷地内で調理することで勉強を阻害する。パン、バナナ、ミルク、ビスケットのようなものがよい」と発言があり、計画は差し戻しとなった。JBCEAは栄養豊富なケチュリを給食にしていたが、変更せざるを得ず、さらに当該事業がJICA支援事業のため、メニューを含め細部にわたりバングラデシュ政府の承認が必要になった。また、2021年1月以来上意下達(政府承認や意向がないと県・郡レベルでは動けない)の強化徹底も要因で、政府の事務処理に考えられない時間を要し、フォローすると袖の下を求める素振りもあり、一筋縄ではいかないのが実状である。今は忍耐強く政府の承認が早く下りるようにと願うしかない。

同じく卵焼きサンドイッチ

生活苦のなかで子どもを育て頑張って生きる村人たち、未来を担う子どもたち、一生懸命努力して成長するJBCEAスタッフ。私たちは共に歩むひとりひとりの顔形姿を胸に、志をもって、農村の人々の生活向上を目指して歩み続けていきます。
どうぞ今後ともお知恵をいただくなど、ご支援ご協力のほど、くれぐれもよろしくお願い申しあげます。

理事 脊戸明子


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