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北山:杉

北山杉は、京都市北部の北山地域で産出される杉のことです。約600年の歴史を持つ伝統的な林業によって育まれ、その美しい木目と優れた耐久性から、建築材や床柱として重宝されてきました。

特徴

  • 優れた耐久性: 北山杉は、緻密な年輪と高い強度を持つため、腐りにくく長持ちするのが特徴です。

  • 美しい木目: きめ細やかで美しい木目は、見る人の心を和ませ、高級感を演出します。特に、「磨き丸太」と呼ばれる、樹皮を剥ぎ、砂で磨いて仕上げた丸太は、独特の光沢を放ちます。

  • 多様な品種: 北山杉には、天然絞りや人造絞りなど、様々な品種があります。天然絞りは、木肌に自然に現れる凹凸模様が特徴で、人造絞りは、人工的に模様をつけたものです。

歴史

北山杉の歴史は、室町時代にまで遡ります。当時、茶道が盛んになると、茶室の建築材として北山杉が用いられるようになりました。その後、江戸時代には、一般住宅にも使われるようになり、その人気は全国に広まりました。

北山林業

北山杉の生産を支える北山林業は、独自の技術と伝統によって受け継がれてきました。急斜面での作業や、間伐などの森林管理など、長年の経験と知識が求められます。近年では、後継者不足や高齢化などの課題も抱えていますが、伝統を守りながら、持続可能な林業を目指しています。


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