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音声配信サービス業界カオスマップを整理してみた(2020年12月)
みなさんこんにちは。ヒデです。
最近音声配信周りの市場が盛り上がっていますね。Voicyさんが出している音声配信サービス業界カオスマップをみてちょっと整理してみたくなったので資料にしてみました。
こちらが御本家
さすが音声配信のど真ん中にいらっしゃるVoicyさんということもありサービスごとに丁寧にまとまっているのですが、本来のカオスマップ(後述)のように関係性はついていないので、改めて整理してみました。
整理した音声配信サービス業界カオスマップ
左に配信者、右にリスナーをおいて、関係性を矢印で示しており、左に行くほど配信者が中心、右に行くほどリスナーが中心です。音声配信プラットフォームというともちろん「リスナー中心」が基本ですが、その性質によりどこが中心のサービスか変わってくるかなと思います。(特に以下の3つは切り分けが難しいため自分なりのメモを残します。)
①音声SNS
→双方向性を前提とし、外部へのバイラルよりも内部でのコミュニケーションの密度重視。
②音声配信サービス
→ライブのような双方向コミュニケーションよりも収録配信が中心。Podcastとの連携も容易。
③音声コンテンツ配信サービス
オーディオブックや他人の作った台本を読むなど、コミュニケーションよりも既存の文章・本や雑誌を音声で置き換えて発信できるもの。
全体の矢印の構成として一番特徴的なのは音声SNSのところだと思います。(若干解釈として極端ですが)バイラル性の低さや、全員が程度はあれど配信者になりうる仕組みを考えると、リスナー側に向けての配信という方向性ではなく「配信者同士がコミュニケーションをとる場所」としてのイメージが強いと思って表現しています。
個人的感想としては音声SNSはあくまで「フラットな利用者(配信者)」が増えていく仕組みであり、他の配信プラットフォームやインターネットラジオのような「少数の配信者と多数のリスナー」という構図が大きくなりづらいため広告ビジネスや月額課金モデルのハードルが高い側面はあるだろうなと感じています。(Twitterも最近までうまく回っていなかったですね)
配信者の割合は相対的にかなり高いはずなのでそのアクティブ率を利用したビジネスモデルの構築(LINEのように利用するにあたり必要なもののデコレーション/スタンプへの課金や企業アカウントの導入、自分のショップをもてるなど)に目を向けて考えてみるのも面白いかもしれません。
余談:オリジナルのカオスマップについて
ここからは余談なのですが、「カオスマップ」は広告業界が元祖で、僕もずっと広告・マーケティング業界にいるので最初に出た2010年からいろんな種類のカオスマップみてきました。最近はいろんな市場のものが出ていますよね。
2010年にLUMA Patners社のTerence Kawaja氏が発表したディスプレイ広告業界をまとめた「LUMAscape」がこちらです。
オリジナルのカオスマップで大事なのは
・左から右へ何かが流れていく(この場合は広告)流れと関係性が可視化されている
・とにかく数が多くてカオス(実はこれが結論w)
というところですね。
このカオスマップも市場もどんどん大きくなっている中で自分なりの向き合い方を考えるためのヒントになればいいなと思います。