前回はシニアと「生きがい」についてお話をしました。今回は「生きがい」を「ウェルビーイング」の視点から考えたいと思います。「ウェルビーイング」は日本語で「幸福」とか、「福祉」と訳されることが多くあります。私は「ウェルビーイング」を「あるべき姿」と捉えています。 自分は他人 もともと人はその人本来の自分を持っています。個性とも言うべきものです。しかし、自分が成長して行く過程でどんどん自分が変わっていってしまいます。いつの間にか他者の考えや業界の常識や時代や国や地域の価値観が白
前回の投稿では、シニア期に大切なものは『生きがい』だと伝えました。『生きがい』は、生存率を上げ、健康寿命にも影響を及ぼす優れものと伝えさせていただきました。この『生きがい』を定年後から75歳までに見つかることで75歳以降の後期高齢者期間の介護の人生が大きく変わってきます。 『生きがい』と言っても、「自分にとっての『生きがい』って何?」と思ってしまいますよね。私は以前、『生きがい』とは「生きたかいがあった人生」のことであると聞いたことがあります。自分の人生を終える時に「生きたか
65歳からを生き抜く力 定年退職をして後期高齢者(75歳以上)に近づくころは加齢に伴って肉体的な衰退が進み、死に近づくイメージからかシニア期を「冬の時代」と捉える方が多い。東京大学の秋山先生の研究では75歳前後から80%以上の方が自立度が下がり介護を必要とすることを示されている。(図1)私も多くの高齢者の方と出会ったが、よく出てくるフレーズが「家族に世話になるなら死んだほうがまし」であった。いずれは介護が必要になって迷惑をかけるという構図があるのだ。そこで出てくる言葉が「年