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臨月死産 #6 産後の体

 火葬の話に入る前に、死産後の体についてお話したいと思います。身体上の変化は、普通の生きた赤ちゃんを生んだ場合とほぼ変わりません。しかし、当時の私は産後の体について検索するのをためらいました。必ず「ママは・・」「母乳が・・」「子育てが大変でも・・」といった表現が出てきて、胸が張り裂けそうになるからです。




尿が出なくて膀胱を自分で押す

 私は経膣分娩でした。分娩時間は約6時間と、初産婦としては早いほうだったと思います。32週あたりからしていた会陰マッサージのおかげか、会陰切開もせずにすみました。
 それでも産後は下半身の神経などがめちゃくちゃになっているらしく、2、3日はトイレに行くときに自分で膀胱のあたりを押さないと尿が出ませんでした。なんだか滑稽だなあ・・。


 悪露は、最初の1週間は特大のパッドやショーツ型の夜用ナプキンが欠かせませんでした。2週目は普通の昼用ナプキン。3週目は出血のない日が続き、産後1か月健診のころにはまた出血が始まりました。医師にエコーで子宮を診てもらった結果、それは生理だったとみられると言われ、びっくりしました。ぼろぼろの精神をよそに、私の子宮は元に戻ろうとしている。鋼メンタル・・。
 ただ、2~3か月生理が来ないこともざらで、半年こなかったら医師に相談が必要、ということのようです。
 再開した生理は4回目まで不安定でした。24日周期と33日周期が交互にやってきました。その後は26日周期に落ち着きました。経血量は、妊娠前は1、2日目が多くて3日目以降は落ち着いてくる、という流れだったのが、一定した量が4日くらい続く、というものに変化しました。周期が短くなったのは加齢の証のような気がして、不安でした。



歩き回って怒られる

 退院当日、夫婦で隣駅に台湾式マッサージを受けにいきました。二人とも連日連夜泣いていたので、肩や首がばきばきにこっていたのです。マッサージでほぐれた後、韓国料理屋で晩ご飯を食べてから、一駅分歩いて帰宅。
 ・・ということを、悪露のことを相談するために産院に電話した時に話したら、助産師さんからしかられました。死産でも分娩したことには変わらないので、「2週間、なんなら1か月はほぼ寝ていてほしい」というのです。
 子育てがない分、他のママさんより元気なんだから、と思って、普通に過ごしてしまいました。

自分の体が醜くくて号泣

 私は妊娠前より14キロ太り、出産によって1週間ほどで6キロ減りました。それでもお腹はまだまだぷっくり出ているし、太ももなどもどっしりしています。「母乳をあげているだけで日に数百キロカロリーが消費されるから」という「母乳ダイエット」をよすがにしていたのですが、死産後すぐに母乳を止める薬を飲みましたし・・母乳をあげる相手がいないことも含めて悲しかったです。
 産後2か月くらいたったころ、夫と散歩していて、行き交う家族連れや幼い子連れのママさんがみんなきれいに見え、「みんながきれいに見える、自分は醜い」と言って泣いてしまったのを覚えています。
 1か月に2キロ落とすことを目標として、ダイエットを始めました。
産後6週間は激しい運動をすると骨盤がおかしくなるとのことで、ストレッチから始め、6週間がたったころからはランニングを。食事制限は毎日頑張ると続かないと思い、生理が安定してからは生理が終わりかけの日から1週間を「ゴールデンタイム」と呼んで夜ご飯を半分くらいの量にしました。
 妊娠前に戻ったのは8か月後でした。


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