この息苦しい世の中で
今16になる子たち。
もと、僕のクラス、1年5組の子たち。
当時、あの学校には、というか、あの市では、一応市長発ということで、20の自分だかなんだかにメッセージを送ろうみたいな取り組みを突然にやらされた。
突然にやらされた。
突然になんかよくわかんないことをやらされるのはもはや日常だった。
そしてそれは市で預かり、その年になったら送り返されるみたいなシステムだったと思う。
回収したものを学年でまとめて、軽く目を通したあと、市の担当に送った。
こーゆーわけのわかんないいらん仕事が溢れている。
他のクラスの子たちは、とても希望に満ちたメッセージ、妙にハスに構えてすねたメッセージ、病み気味なメッセージ、色々あった。
僕は知っている。僕は覚えている。
1年5組のほとんどの人間は同じことを書いたことを。
汚い字、きれいな字、でっかい字、ちっさい字。紙のどこにどんなふうに書いたかは別として。
みんな、
てきとーに生きろ!!!
って書いてた。
なぜかといえば、前日の帰りの会にそんなような話をして、たいそうえらく気に入ったからみたいだが、
その言葉は、
自分でつづったその言葉は、
むしろ今の字と違えば違うほどに、
たとえあなたたちがその歳になって、本当にてきとーに生きてようが、一生懸命こんつめて生きてようが、
必ずあなたたちを救います。
僕は今、それがほしかったりする。
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