完成することのない、変化を楽しんで

私は、とても美しいものが好きです。

洗練された気品ある美しさに憧れがあって、だから、そうありたいと「完璧」を求めます。

けれど、いつまでたっても、その理想には程遠くて、キラキラと輝くその姿になれない自分に、何度がっかりしたかわかりません。

未完成のまま人の目に触れられたくなくて、あるいは、この程度で「完成」だと思われたくなくて、陽の光に当てないまま箱の内に閉じ込めてしまった種がいくつもありました。

けれど、今なら言えるのです。

あなたが求めて止まない「完成」が訪れる日など、永遠に来ないと。

なぜなら、人は常に変化し続けるものであり、その変化し続けるあなたの一瞬一瞬が、すでに「完璧」だから。

あなたが未完成だと思うような、すこしヘンテコなところが、愛おしかったり。
一生懸命、魂を込めたそのすべてが、愛おしかったり。
逆にちょっと疲れちゃって手を抜いたところが、これまた愛おしかったり。

どの瞬間のあなたも、すでに完璧で愛おしい存在なのです。

変化し続ける私たちは、良いと思うものも、悪いと思うものも、時と共に変化していきます。

時代と共に変化する価値観もあるし、個人レベルで変化する価値観もある。

ならば、私たちは、今この時を、感じるままに大切に扱わなければなりません。

今この瞬間の私は、もう二度と戻らない私。
今、美しいと思うものを、残しましょう。
今の私ができる精一杯を、今この瞬間の完璧な私を、積み重ねていきましょう。

理想の自分が「完成」する日は来ません。
その理想も、常に変化していくからです。

私たちは、いつでも理想を追いかけていきます。
そしてそれは、美しい変化をもたらします。

変わろう、と意図しなくとも。
私たちは常に変化し、成長しているのです。