ボクシング漫画の展開をあーだこーだ言うのが私の使命

私はタイトルにドンマイ構文を好んで使っているが、持ち前の小心さによって、権利関係は大丈夫だろうかと心配になってきた。
まあ、こんな良くて数十人しか見ない記事に本家が目くじらを立てることはないと思うし、目にとまったとしたら大したものである。

ММA志向の強いものの、超人気ボクシング漫画「はじめの一歩」はチェックしている私である。
ネタバレはあると思うので、ご注意ください。

今、連載中の「はじめの一歩」は、現時点で間柴了の世界戦のクライマックスである。チャンピオンを追い詰めて、最後のラッシュというところで次週にお預けとなった。
これはまずい。
良くない展開である。
大逆転負けのフラグがブンブンしてるではないか。

たぶん、10年以上前の森川先生であれば、やばい試練を与えつつも間柴を勝たせていただろう。
しかし、今の森川先生はなんと言っても、他でもない主人公を、よくわからんフィリピン人サウスポーにKOさせて引退させちゃっている人である。
しかも新型デンプシーロールの伏線を盛大にぶちまけて。

先にその話をしましょうか。
主人公の幕之内一歩の現役最後の試合となった試合のテーマが、進化に進化を重ねた「新型デンプシーロールの完成」でした。
その新型デンプシーロールというのは、「左右、どちらの軸足からでも、フックとアッパーを織り交ぜた縦横無尽の高速連打が打てる」というもの。
対戦相手がサウスポーということを考えると、当初は絶対、軸足を右足にシフトして、相四つの状態に持ち込んで新型デンプシーで仕留めるという筋書きだったはずである。
接近したときに相手の前足が邪魔になるという、対サウスポー最大の障害が、これによって解消されるからである。
しかし結局、一歩は空回った挙句に「夢半ばにして、パンチドランカーの疑いがあるため引退して若手の指導者としてセカンドキャリアを歩む」という、ある意味で斬新なシナリオへとルートチェンジした。
森川先生のあの画力が新型デンプシーロールをどう表現するのかというファンの期待を見事にぶちのめしたという前科が、この漫画にはあるわけです。

そしてなんとなく、間柴の件でもこれがフラッシュバックして、「予定調和の円満チャンピオン」とはならない気がするのである。

下手すると、間柴が世界挑戦失敗して引退。からの、もはや義兄弟目前の一歩にバトンタッチ、という展開すら目に浮かぶ。
そうなったら脇役としては本望かもしれないけれど、間柴ファンの気持ちはどうなるのか。
せっかく階級変更したのに(だいぶ前の話だが)、一歩の生贄になることになるではないか。

とまあ。
思うことはたくさんある。

漫画も格闘技も、言っても仕方のないことをあーだこーだ考察して楽しむのがファンというもの。
ヤボなことと思わず、どんどん語り合いましょう!

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