020 朝・夕・晩 空模様
かたちを留めることのない雲を照らし出した太陽の光が、夜明け前の空を染めてゆく。刻々と変化する空模様に、とまることの無い時間の流れがさまざまな演出を施してくれる。
オレンジ光の帯が平たい竹富島の陰影を浮かび出しながら、雲の縁を輝かせる。何気ない雲でさえもドラマチックな時間を演出している。
太陽の高度が上がると白い雲と青空のコントラストが、いつもの通りをきらきらと輝かせてくれる。
朝の足取りも歩幅が広がり、軽くなる。
額に熱を感じ、目を細めながらも太陽の恩恵を感じる。
高度を落とした太陽が西の空を染めていく。
ゆっくりと宵闇に向かう景色に哀愁漂うひととき、鳥たちが巣に帰り、コウモリが夕の空に舞う姿がみられる。
陽の暮れた空には雲合いに顔を現す月の姿。
満ちに向かう三日月が地上をほのかに照らし、南国の樹木が月光に浮かび上がる。
北混じりの風は木々を揺らし、次第に夜は更けていく。
星の見えない、雲多き夜もその風情は愛おしい。
夜歩きの足を止めて空を見上げる。
昼間に陽射しを受け、養分をしかり貯めた木々が闇の中で伸びやかに眠りにつく。
南の島。
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