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やらかしまくってる息子 in 英国
8月の末に英国へと飛び立った息子が、まもなくクリスマス休暇で一時帰国します。
この1週間、息子の学校は早くもクリスマスムード一色。
平日もほとんど授業は行われず、寮内の生徒主催パーティーだけでなく学校主催のパーティーも開催されます。
1つ目のパーティーは、私もドラマの中でしか知らない
『Ugly Christmas Sweater Party』
(悪趣味なセーターを着ていくパーティー笑)
寮生を中心に開催されます。
欧米では、たいていの人間が「おばあちゃんからのクリスマスプレゼント」として、恥ずかしくて絶対外に着ていけないような悪趣味な手編みのセーターをもらった経験があるのだそう。
クリスマスツリーとか、雪だるま、サンタさんの絵がデカデカと編み込まれているもので子どもの頃の苦い思い出として記憶されている人が多いと言います。
ですが、ある頃から誰かが
「みんなでこの悪趣味なセーター着てパーティーするのおもしろくない?」
と思いついてしまったらしく、笑える大人のパーティーとして定着しました。
今では悪趣味であればあるほど高値がつくようにすらなっているとか笑
欧米人ってアホなこと考えるなぁ
と呆れながらも、ハロウィンなんかと同じで
いつもと違う自分になれる理由をもらえるというのは、ちょっと楽しそう。
そして2つ目のパーティーは学校が主催する正式な
『Christmas Party』
これが結構日本人的感覚からするとちょっと引いてしまうレベルですが
学校の近くの大きなクラブ会場を貸し切って、DJにダンスにと、大盛り上がり。
そして、またまた出ましたよ。
「男女共に正装で参加のこと」
イギリスって本当に多いんですよね、この手のイベント。
洋服への興味ゼロ。
ゆったりして着ごこちさえよければなんでも良いという彼が、
「正装」
なんてイギリスに持っていってるはずはありません。
しかも、
「正装≠制服」
と、制服での参加が認められないと知ったのはパーティー前日の夜。
日本でいえば、冠婚葬祭すべて、中高生の正装は制服と決まっています。が、紳士の国ではそうでなかった涙。
なんと息子は、パーティー当日の朝8時にオープンするディスカウントショップに開店前から並び、10分で変なスーツを選んでダッシュで寮へ戻り、8時半からの授業に間に合ったそうな。
明らかに彼の体に合ってない、だらっとしたスーツ笑
そして喪服にしか見えない笑
まぁ、中学生が自分で10分で選んだスーツなんて、ろくでもないに決まってます。
「帰国したら、さすがにちゃんとしたスーツ買ってあげるよ」
そう言った母に息子は
「あ、いらない!こないだ買ったスーツあるから」
ときっぱり断られました。
まぁ、あなたがいいならいいけどさ。
さて、いよいよ今週は彼が帰国の途につく日。
ところがここでも彼はやらかしました。
海外アルアルですが、学校の寮は、クリスマスや夏休みなど、長い休みの期間には「退去日」が厳格に定められています。
理由としては
・寮内スタッフの休みをきちんと確保するため
・長期休み期間をサマースクールなどに使い学校が副収入を得るため
こんな感じですが、
「●月●日の正午までに完全退去すること」
みたいなお知らせがあります。
「13日(金)までは授業だから、14日(土)のフライトチケットを買ってくれぃ」
息子からこんなオーダーを受けていた私。
だけど14日(土)に退去することになれば、スタッフも土曜日まで働かなくてはなりません。
おかしいな、と思い 私は息子に何度も
「本当に14日(土)の便でいいの? 13日(金)に退去しなくてはならないのでは?」
と確認するも、超絶自信満々で
「うん。絶対14日(土)に寮退去。だから、その同日のチケットを取ってくれぃ」
と彼。
まぁ、そこまで彼が自信満々で言うのなら、と言われた日程でチケットをとりました。
Expedia でチケットを取ろうと思うと、18歳以下が一人で乗るエアチケットを取ることができず、あれこれやっているうちにみるみる航空券代が高くなっていきます。
結局、今まで使ったことのなかったTrip. comを使って予約。
フツーのエコノミークラスだというのに往復40万円もかかります。
どひゃー
この12月14日という日程、まさに日本でいう「ゴールデンウィーク初日」
みたいな日程で、イギリス中の学校や職場が一斉にクリスマス休暇に入るため、航空券の値段が爆上がりします。
1日早ければまだ結構安いのにな…と呟きつつも、学校があるのだから仕方ありません。
・・・・ところが先週、息子とLINE電話で、いろんな事務手続きに関する話をしていた時のこと。
話し終えて電話を切ろうとすると、やけにヘラっと笑いながら何か言いにくそうにしています。
どうしたどうした、好きな子でもできた…?
なんてちょっと期待した私がアホでした。
「あのさ、寮の退去日やっぱ13日の正午だったw」
ゴルァ!!!!
言わんこっちゃない!!!
あれだけ確認したでしょう!!!!
13日で航空券とってたら10万円以上安かったのに!
「もぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
呆れすぎて牛の声しか出ません。
とはいえ、一番高い14日(土)→13日(金)にすることで、もしかして航空券安くなったりして…w
な〜んて淡い期待をしてみるも、そんな直前にそんな虫の良い話があるはずもなく。
1円でも安くwなんて思って「変更不可」なチケットを買っていたせいで、
わずか1日ずらすだけで、最低でもプラス38万円かかります。
「無いわ」
ガーディアンを頼んでいるLSE准教授の友人に聞いてみるも
「え!ごめん今週初頭からもう妻と子どもと一緒にイタリアにいるよ!」
と笑
それならばとホテルを検討。
しか〜し!
イギリスでは18歳未満の子どもが一人で宿泊することを認めるホテルはほぼゼロ。
どのサイトを見ても、
「18歳未満の方は単独で宿泊できません」
と書かれており、予約すらできません。
「親の同意書があれば泊まれる」というホテルもあるようですが、それもすべて「16歳以上、18歳未満の子」のみ。
まだ15歳の息子は、親の同意書があっても宿泊はできません。
あぁ、八方塞がり。
しかしですよ。
ヒースロー空港って実はかなり安全な空港です。
イギリスって、あぁ見えて結構治安悪くはないんですよね。
それに、日付が変わる直前くらいまでは学校の友達と一緒です。
留学生も多い今の学校。
大勢の集団でウェールズからヒースローに電車で移動してきて、ひとり、また一人と見送り、(もちろん息子がいちばん最後、しんがりですw)
日付が変わる直前の飛行機で帰国する友人を見送るまでは暇なく喋り倒しているそう。
そして、つい先ほど電話がありました。
「俺以外全員飛行機乗ったよ〜 んじゃ、俺は数時間ソファーで寝るわw」と。
パスポートと財布以外、完全手ぶらで帰国する彼。
私「大事なものはお腹に巻きつけときなさい!」
息子「ほ〜い おやすみ!」
ま、こんなこともあるでしょう。
私も若い頃、何度も安チケットを買っては長時間乗り換えの空港で夜を明かしました。
まもなく彼が帰国します。
指折り数えて楽しみにするとはこのこと。
空港へは、我が家全員+息子の友達とそのパパママたちも迎えにきてくれます。
みんなで元気な帰宅を楽しみにしてるよ!