義母一時帰宅

義母が施設から一時帰宅の許可をもらった。娘とともにカミさんの実家に向かった。
自走式でない介護用の車椅子で帰宅したのだが、ガチ昭和の住宅への乗り入れのハードルは決して低いものではなく。
ヘルパーさんが居なければ、素人では大変。
久し振りに義母と一緒に過ごしている義父の顔は、最近見せることがない穏やかな顔になっていた。
昼食を久し振りに家族で。
リクエストされた寿司を目にした義母の旺盛な食欲に少し焦る。義父の食欲も最近では見ることが出来ないくらい旺盛。
義父は気持ちが盛り上がり、食後に食器洗濯等を頑張り過ぎて、一段落してから昼寝宣言してウトウト。
施設の送迎車が帰宅予定時間より少し遅れ気味で玄関へ到着。
家族写真を撮影してから、皆で見送りをす?ため、娘に義父の起床をお願い。
娘が「見送りするよ!」と言ったら、義父が「誰、来てらってよ!オレ知ってる人だがぁ?オレ最近、人どご覚えれながらな!」って。
たった15,6分の睡眠で、二人でいることをあんなに喜んでいたのに忘れてた。
車の前に連れて行って義母の顔を見たら、思い出したようだった。ばつの悪い顔をしながら二人で写真撮影。
そのあと義父は「おめだちだけで、みんな物事決めて、前もって教えてくれ!」と。
多分、自分のもの忘れの酷さにガッカリしたうえでの発言なのかと。それから「オレ、何も出来ねぇから寝る」と云って寝室に。
多分、昼寝をしたら、少し前の記憶は忘れ、目覚めたら現状把握出来ずに自信喪失する、の繰り返しみたいな毎日を送っているのだろうな。
もうすでに何も出来ないのだから、ウチのオフクロみたいに、他人に頼りきった生活に開き直れば楽なのにな。
ウチのオフクロだって、その考えになるまで三年はかかったけれど。

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