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『車輪の国、向日葵の少女』初見プレイの感想

おはこんばんちわ、ジャバです。

以前、旧Twitter(現X、以下Twitter)に投稿するためにメモアプリに殴り書きした『G線上の魔王』の感想を新たに加筆修正をしてnoteにセルフ転載させて頂いた者です。

そちらが大きな反響をいただい・・・たということは全く無いんですが!笑
その投稿の際にメモアプリ内に残っている他のゲームの感想がいくつか発掘されましたので、そちらもせっかくなので少しずつnoteにまとめさせて頂きたいと思います!

今回感想を垂れ流す作品は〜〜〜

『車輪の国、向日葵の少女』です!!

『車輪の国、向日葵の少女』(しゃりんのくに ひまわりのしょうじょ)は、あかべぇそふとつぅより2005年11月25日に発売されたアダルトゲームである。ファンディスクの『車輪の国、悠久の少年少女』が2007年1月26日に発売されている。

Wikipediaより引用


感想(ネタバレ無し)

採点基準


前回同様、採点項目は以下の通りです。
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キャラクター:20点満点
音楽・SE:20
イラスト・背景:20
シナリオ・世界観:20
システム:20
★総合:100点満点
➖➖➖➖➖
本noteも上記の項目に沿ってまとめていくのでご理解よろしくお願いいたします(省エネ企画なのでね)

では早速はじめていきましょう!
(ここから口調が変わります、Twitter投稿のため(=文字数を稼ぐため)に「です・ます」調を封印したためです)

キャラクター

18/20点
本作のキャラクターの魅力は筆舌に尽くし難いものだ。それは、恋愛ADVにおける単純な「可愛い」「カッコいい」「面白い」を超えた、鋭い人間性の描き方に由来する。
登場する人々の《強さ》と《弱さ》に、その人間性ゆえに齎されるストーリーに、我々は堪らなく惹きつけられる。
そしてそれは主人公やヒロインに限った話ではない。主人公たちを取り巻く、いわゆる味方や敵と言われる人々が皆、味わい深い人間性を遺憾無く発揮してくれる。
しかし、一部のキャラクターが何故そういう考え方をするに至ったのか作中では読み取れない部分があった為、満点を避ける点数を付けさせて頂くこととしよう。

音楽・SE

20/20点
音、というものは日常生活から切り離せないものだ。風、扉の開閉音、人が倒れる音に至るまで、本作のSEはリアリティを追求してくれる作りとなっている。
そして何より特筆すべきはBGMだろう。
日常シーンでは安らぎを、見せ場では強い興奮を与えてくれる本作は、音楽がこちらの感動を何倍にも膨れ上がらせてくれる、という《ビジュアルノベル》の真髄を見せてくれたような心地である。大満足だ。

イラスト・背景

17/20点
本作におけるイラストは極めて重要な立ち位置になっている。登場人物の表情の変化や、描かれた向日葵の力強さなど、視覚的にプレイヤーに訴えかけてくる描写が比較的多いためだ。そして本作のイラストは、その求められた役割を十二分に全うするものだったと言えるだろう。
しかし一点、古い作品であるためか人物のデッサンの狂いが目立ち作品への没入感を損なうシーンがあったことをここに記し、上述の点数とさせて頂くこととする。

シナリオ・世界観

20/20点
「世界観の作り込みが凄い」という褒め言葉はファンタジーに贈るものだと思っていた。架空の世界を主人公が躍動する大冒険活劇、それが世界観の作り込みが凄い作品なのだと。
本作は違う。作り込んだのは常識とルール。現実にギリギリまで寄り添っているが故に、我々は共感し、時に梯子を外され感情の行き場を失ってしまう。そしてそうなってしまうのは、この世界に我々を誘う巧みなシナリオがあるからだ。
本作の展開は王道だ。《義務》の解消を目指し各ヒロインと主人公が順に奔走するシンプルな構成。しかし、そこに伏せられた"仕掛け"がフィナーレを盛り上げる大きな起爆剤となる。
序盤から敢えてプレイヤーに違和感を感じさせつつも、ほぼ初見では辿り着けないであろうその"仕掛け"の巧妙さは、後世に語り継がれ、平成の傑作と称された本作の底力を見せつけるに足るものだったと断言でき、その"仕掛け"が作者の自己満足に終わらずに本作を盛り上げるエンジンとして完璧に機能していることも踏まえ、満点をここに宣言したい。

システム

17/20点
最低限の要素はちゃんと整備されている、別日にロードした際にもそれ以前のログが読めるのもありがたい。
しかし、発売された時代もあるだろうが、やはりディスクを入れている状態でしかプレイできない点は不便であった。

総評

➖➖➖➖➖
キャラクター:18
音楽・SE:20
イラスト・背景:17
シナリオ・世界観:20
システム:17
★総合:92
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「平成史に残るゲームがしたい」
令和になった今、個人的なチョイスとはなるが2作品を選びプレイを始めた、その2作品目。
私のプレイした作品群では、過去に例を見ないほど重い主人公とヒロイン達の関係性。何度も希望が絶望に変わる瞬間を見せつけられるストーリー展開には思わず目を逸らしたくなる緊迫感があった。
そして何よりも、主人公たち若者と対峙する《社会》の権化とも謂うべき魅力的な敵役が発する、暴力的な正論の数々は、現実を生きる我々にも深く刺さるメッセージ性がある。紛れもない傑作だ。
もしもこの作品に少しでも興味がある方、絶対にネタバレなしでプレイして下さい!

↑筆者のプレイ動画です、初回はなんのゲームを配信するかを伏せていたため黒画面となっております笑

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