海外の学校で英語で学ぶ数学と日本で学ぶ数学の違い。英語と日本語の違いだけでない。とにかく教育環境が違いすぎる。
今まで多くの中学高校留学生や英語力を伸ばしながら数学を学びたい。と、考えている生徒に数学や理科を教えてきましたが、海外の学校(英語圏またはアメリカンスクールなどのインターナショナルスクール)がどんどん新しい教育を模索しながらも前に進んでいるのに対して、日本はそれほど変わっていない感じがします。
日本と海外の教育の違いが大きいなと感じることを3つ挙げるとしたら
海外の学校はパソコンにテキストだけでなく、レポートの提出や授業計画など必要な情報が得られるようになっている。
数学や英語に関してはレベル別の授業を積極的に行い、土の学校でもSTEMの授業を受けることもできる。
学校の先生は、基本的に学校の授業を教えること以外はする必要はない。部活の顧問や進路相談や悩みなどを相談するのは、別に専門の先生がいる。
かな。と思います。
海外の学校はパソコンにテキストだけでなく、レポートの提出や授業計画など必要な情報が得られるようになっている。
オーストラリアでは20年前から、公立の学校でもパソコンやタブレットの授業を行われており、15年前から紙のテキストを使うことはなくなりました。ヨーロッパやアメリカの学校では、紙のテキストを渡しますが、パソコンに取り込むためのダウンロードは可能ですので、実際に紙のテキストで学ぶ生徒はいないようです。
WORDやEXCELの利用は当たり前、数学ではDESMOSなどのアプリケーションの利用、プレゼンテーションなどでは、CANVAなどで資料を作成します。
数学や英語に関してはレベル別の授業を積極的に行い、どの学校でもSTEMの授業を受けることもできる。
日本の教育は、授業についていけない生徒は容赦なく切り捨てられます。それを日本人は当たり前と考えているようです。海外の学校は、できない生徒のレベルで授業を受けることができます。ですので、授業は基礎的な授業が多く、英語や数学ではレベル別の授業が行われ、数学が苦手な生徒は、小学生レベル、中学生レベルの授業を受けることができます。
出来る生徒はどうするのか?
各自家庭教師を付けたり、インド人や中国人などは臨機応変に中国やインドのテキストも使って高いレベルの大学受験に備えます。
日本のように、大学受験で点数が取れれば、学校で他の生徒をいじめようが、授業中に寝ていようが、教師を馬鹿にしようが、日本の大学であれば東京大学でも合格できます。国が授業で寝ても構わない。同級生をいじめようが大学受験には関係はありませんと公式にアナウンスしているわけです。
学校の先生は、基本的に学校の授業を教えること以外はする必要はない。部活の顧問や進路相談や悩みなどを相談するのは、別に専門の先生がいる。
日本はOECD加盟38か国中、教師へのアンケートで、生まれ変わっても教師という仕事をしたい。というアンケートでダントツの最下位をキープしています。教師の女性比率も当然最下位。数学などの理系科目の女性教師の比率の低さは異常です。
海外は、小学校の教員を採用する場合は、低学年、中学年、高学年と分けるのが一般的ですが、日本はそんなことはお構いなしです。小学1年生だろうが6年生だろうがあてがわれたら、その学年で頑張るだけです。
日本では、
英語が話せるようになりたい。
と、決心した瞬間、数学の授業は捨てる必要がある。
日本の数学は数学とは関係ないところで荒修行をしなければならない。
誰でも知っている円の面積の求め方は
半径×半径×円周率
です。
これは、しばしば
S = πr²
と表記されます。
ただ、なぜ半径はrなのか?
知らない人は多いと思います。
円周も 直径×円周率 で求められますが、これも C=πdと表記されますが、
Cって何? dって何?
と、感じてる人もいるわけです。
rはradius 半径という意味
dはdiameter 直径という意味
Cはcircumference 円周という意味
物理の公式や化学の化学反応式も英語が理解できれば本当に助かるわけですが、日本は文法英語なので、英語は話せなくても、読めなくてもいいわけです。受験用の速読不可能な文法英語で受験に臨むのが大切であって、私が教えているような普通の英語の小説を日本語と同じようなレベルで読めるような生徒が中学生でも余裕で東大入試の英語のテストで満点近い点数を取ってもダメなんです。
受験英語で東大英語に臨むのが日本人のサムライ魂ということらしいです。
数学の順列組合せはCやPを使わない教え方にすればいいのでは?と、思ってしまう。
こんな感じの方がいいのではないか?と、いつも感じます。
円の面積も、半半πのようにすればいいのではないかと。こちらの方がみんなが理解出来て誰も不利益を受けることはないような気がします。
数学の順列組合せの問題で登場するPやC。これはPはpermutation順列という意味で、Cはcombinationという意味です。permutationは理解できない人もいると思いますが、combinationは日本人にはおなじみな言葉だと思います。
ただ、combinationと言われても、なかなかイメージできないものです。確率関連の数学のも問題は数字が0から1の間で縦横無尽に動くので、整数と違う、小数の特徴や樹形図ではなく、実際の日常生活での確率を(例えばじゃんけんなど)いろんな角度から徹底的に求めて難しい問題に応用できるようにしていくように教えないと理解してくれません。
英語力を伸ばしながら数学も伸ばしたい生徒は絶対に理屈で説明してはいけないわけです。
日本人は暗記が得意なので、英単語=意味は一つという公式があると感じてしまう。
これらの問題は、アメリカの中学生なら誰もが知っている数学用語です。ですので、意味は中学数学レベルの単語です。
でも、なかなか理解するのが最初は難しいようです。
まず①のcancelは約分という意味です。
cancelは、予約をキャンセルしか思い浮かばない人が多いのではないでしょうか?
次の②のrhombusはわかりますか?
これは、ひし形という意味です。日本人にはdiamondの方がひし形ではお馴染みではないでしょうか?
最後の③のSSSはエスエスエスまたはサイドサイドサイドと読み、日本では、三角形の合同条件の3辺相等に当たります。ただ、実際に相等という漢字は存在しないので日本人の昔の数学を学び始めた時の、日本語訳は本当に大変だったと思います。
ただ、合同条件の二辺と狭角とか、三角比の余弦、接弦定理、不等式の<の大なりゼロのような表記を見ると、この言葉で数学の大学受験を臨むのは、本当に凄いと思います。私が教えている生徒には、このような言葉で覚えてほしくないと思っていますし、やはり、英語力の高い生徒は、私の考え方が同じなので本当に助かっていますが、中学受験を経験した生徒やバリバリの受験塾に通っている生徒はこの覚え方を叩き込まれるようです。
符号の英語読みがおかしい日本人
±の記号って、どのように読みますか?
プラスマイナスですよね。
これって、おかしいですよね。
どう考えても、プラスORマイナスですよね。
f(x)も日本人はエフエックスが一般的です。
でも、どう考えても、f of x ですよね。
√2は、日本人はルートツーです。
これも、square root of twoであって、ルート2という人もたまにいますが、そのような人でも普段はsquare root of twoというはずです。ちなみに、f(x)のfはfunctionの省略で、関数という意味です。
以上のように、今日は、英語力のある人や、英語を話したい。と、強く願っている人にとっては、日本の数学の学び方は苦痛でしかない。と感じている人は一定数はいると思います。
正しい英語を教室で話したら数学の先生から白い目で見られるだけでなく、±をプラスオアマイナスと言ってしまったら、先生からは馬鹿にされるし、同級生からはいじめにあう可能性もあるわけですから。
ただ、私の中でも日本の教育制度の中で、唯一好きなシステムがあります。
それは、大学別の入試問題です。
英語圏では、大学別の入試は、インタビューなどは大学別であってもありません。このおかげて、日本の共通テストのような海外の数学の問題では学力を伸ばすのが本当に難しいわけです。
イギリスでも、オーストラリアでも、中国人、インド人、パキスタン人などは確実に満点近い点数を取るために、中国やインドの難しい問題で力を付けているのと同様で、理にかなった勉強方法を取り入れているわけです。
海外がこの20年で大きく数学の勉強方法を変えて時代に対応した人材を育ててきました。
一方、日本は?というと、20年前とそれほど大きな変化なく、頑なに昔の数学道を追求しているわけです。
外国人から見たら、日本の大学の魅力は授業料が安い。物価が安い。ということしかないわけです。
日本の教育が今後劇的に海外のいい面を取り入れて伸ばしていこうと期待しても無駄だと思います。日本は時代についていけないおじいさんが牛耳っているわけで、大学の教授の女性比率先進国ダントツ最下位の称号が海外では笑われていても、日本の大学関係者の中では素晴らしいことだと称賛されているわけです。
今は海外の教育の情報も英語が理解できれば普通に採り入れることは可能です。
英語力を武器に、理系の学部を積極的に狙う日本人が増えてくれれば本当にうれしいです。
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