中高一貫の進学校では中学2年二学期には高校数学を学んでいるのは常識。このペースに共学校の女子の多くがついていけず進路を変更する現実。
公立の中学校に通っている中学2年生が一次関数を学び始めた頃に、中高一貫の進学校では、中学3年生の数学の授業は終了していて高校数学を学んでいるわけです。
当然公立中学の中学3年生が高校受験を頑張っている頃には、彼らはすでに、双曲線関数の微分や積分を勉強しているわけです。もう、生徒の能力とか、その次元のレベルではないわけです。
2024年現在でもこの状況ですので、10年後に大学受験を控えている子供たちの時代には数学と英語でとんでもないレベルの戦いが行われていることは想像に難くないわけです。
ただ、このような状況になると、多くの親が中学受験に力を入れるのは必然かもしれませんが、中学や高校の進路は学力を伸ばす一つの手段であって、母親本人に都合のいい情報に踊らされているだけかもしれないということもあるような気がします。
非常にわかりやすい例ですと、
関東の高校で1学年300人の生徒がいて、東京大学の合格者が50人いれば、トップレベルの進学校ですが、これに、国立大学医学部や京都大学の合格者を入れて仮に75人とすれば、4人に3人はトップの大学には入学できないということです。
トップの生徒がどこに進学したのかではなく、真ん中の順位の生徒の進路先はどの辺りか、下位の生徒はどの辺りかを理解することも大切です。
また、トップレベルの進学校では、数学のテストで仮に200点満点中、平均点が80点で、60点しか取れなかった生徒でも普通に東京大学に合格できるレベルの高校もあるわけで、上位の高校は定期試験を出題する先生も、トップの生徒に満点を取らせないようなテストを作成することに集中しすぎているので、大学入試よりも難しいテストで普段から備えていることも理解してもらいたいわけです。
今日は女子生徒にとって、共学校の進学校に通うデメリットの面を理解してもらいたい。と、いうことについて書きたいと思います。
これは、共学の進学校に女子生徒は入学しない方がいい。と、伝えているわけではなく、このような現実が待ち構えている場合もあるので、その点は理解してしっかりとした対策を立ててほしいとことです。
共学校の数学のテストは男子が上位独占は当たり前
将来医師になりたい。研究者や開発担当者になりたい。という夢を抱いている女子生徒が得意だった数学で平均点に満たない点数。公立中学で教えているペースの倍以上のペースで進む授業。男子生徒が上位を独占することでの自信喪失。英語のテストが上位にいるので、自分は数学が実は苦手なのではないのか?と自問自答。
女子生徒の場合、数学の中に得意、不得意の分野激しいのが普通と理解する。
私の場合は、海外生活も長く、生徒の英語力を考慮しながら、英語のテキストでも数学を教えることもあり、また現在海外の中学や高校で学んでいる生徒の数学を教えていることもあり、問い合わせの90%以上は女子生徒の親になっているので、英語大好きな女子生徒の数学嫌いに内容が集中してしまいます。
その中で、多くの生徒に共通しているのは
苦手なのは数学ではなく、確率であり、証明問題であり、グラフや図形の読み取りに集中している点です。ごちゃごちゃし始めるとダメになってしまうような気がします。
理科であれば、物理が苦手なら、生物と化学を選択すればよくても、数学の場合はそのような優遇措置はありません。
ただ、指数計算や微分積分は思ったほどのダメージがない生徒が多いので、時間配分を極端にする必要があります。
予習中心にしないと苦手意識はさらに増すばかり
生徒の心理状態を考えると、学校の授業が理解できる。ということが、本当に大切です。つまり、予習中心の学習計画にして、学校の授業が復習になることで、学校の授業を無駄にしたくないわけです。
先ほど伝えたように、すんなりと理解できる分野と、莫大な時間が必要とする分野に必然的に分かれる生徒が多いので、その点はしっかりと対応しなければなりません。
数学は効率性を追求する教科なので、自分で勝手に学ぶのは逆効果
数学は暗記教科ではありません。しかし、中学受験などで学んだ生徒の中に数学を暗記教科と考えて学んでいた生徒もいるのも事実です。円順列は、(n−1)! なぜこのようになるのか?生徒自身が納得できるようにしてもらって次のステージに進んでもらいたいわけです。
ある生徒には、このように教えました。
さいころの展開図を使ってサイコロの目の配置が何通りあるのかを学ぶ問題です。
つまり、reference pointを理解して、展開図では、6!=720になりますが、
展開図を立体にすれば自然と図のように、ただローテーションしているだけであることがわかると思います。24 rotational symmetries を理解してもらうわけです。
もう高校の教科書は中学生でも利用すると理解するしかない
全体のレベルが上がれば、入学試験は当然難しくなる。つまり、入学試験の合格基準点を仮に70点に設定したとすれば、問題のクオリティーも必然的に上がるわけです。そうすれば、数学の問題はさらに難しい問題が出題されることになります。
不安を増長させているのではなく、これが現実で、地球温暖化と同様に急速にペースは上がっているのも事実で、現状を見て対策するのではなく、数年後を見据えていかなければいけません。
英語力が高い生徒が理系で輝いてほしいという想い
日本の場合は国連やOECDの統計でみればわかるように、女性が活躍できる素地は皆無に近いわけですから、せめて英語が話せる人だけでも海外で働きたい人は、海外で活躍してもらいたいです。