数学が苦手ではなくて、証明問題が苦手なだけ。それだけで数学を捨ててしまって後悔しませんか?1年の海外留学で数学を得意教科にする戦略。
大学入試を考えた場合、英語と数学は理科や社会とは違って教科分けはしません。
つまり、理科は物理、化学、生物などの教科選択を行い、社会は日本史、世界史、地理、政治経済など分かれています。国語も現代文と古文、漢文と実質分かれていて、入試では、漢文は含まないなどと表記があります。
英語の場合も、例えば英検1級が合格している生徒にSAT英語や大学入試の英語のアドバイスをする場合は、文学的な文章はそれほど苦にしない生徒が多く、論説文や説明文が合否を左右する場合が多く、選択肢から正解を絞る時に文学的な文章のように全体をイメージできない場合が多いので、その時の対応を過去問などで分析するわけです。
つまり、TOEFLで100点以上取れる生徒の場合は、日本の大学入試の英語の場合、英文は日本語の文章と同じように読むことができるので、2時間のテストでも1時間以内で終わってしまうわけです。ただ、だからそれで満点が取れるかと言えばそういうわけではないので、英語を教えるのではなく、日本の大学入試の英語の対策を伝えなけれればならないわけです。
数学も英語の場合と対策は似ているように感じます。
ただ、今回は図形の証明問題ができないだけなのに、それだけで、数学が嫌いと決めつけて文系に学部変更をしてしまって後悔しないの?にフォーカスして書きたいと思っていて、4月から1年間の海外留学をする生徒が、日本を離れて、日本の数学から離れることによって、帰国する来年の4月には難関大学の数学の授業についていけるようになりたいと本人も強く望んでいるので、そのことについて書きます。
まずその前に
当然ですが、すべての図形の証明問題がわからなくて困っている人に対応できる解決策などあるわけがないので、私がいつも数学嫌いの生徒(特に図形の証明問題)を克服させるためにしていることが参考になればと思います。
それは
まず徹底的に数学の得意分野を伸ばして、数学脳を鍛えてから苦手分野に着手する。
というやり方です。
大きなポイントになるのが、あくまでも証明問題だけが苦手だったり、確率の問題が苦手だったりで、因数分解や方程式の問題にはあまり苦手意識がない。ということです。
だったら数学の得意分野で高いパフォーマンスで結果を残して、まず数学が苦手ではなくて、証明問題だけが苦手だと本人が納得できるまで証明する。
そのあとは、生徒の適性に合わせていくつかのやり方に分かれますが、
図形の証明問題であれば、
証明問題の穴埋め問題で、問題を全体で捉えるのではなく、一つ一つ確実に順序だてて問題を解くことで、集中力を分散させないトレーニングをしながら学ぶ。
DESMOS(デスモス)などの数学アプリケーションなどを使って、フリーハンドの図形ではなく、正確な長さで、かつ、見やすい状態で問題を理解する。
角度の問題などはクイズ形式で問題を解くことができるので、A=BでA=Cなので、B=Cを導く問題を何問も解く。
最後は、三角形の合同、相似問題が苦手な人の場合は、三角関数でユニットサークルを使って、加法定理を徹底的に応用も含めてマスターさせれば、正直中学生の合同、相似問題などは問題なくできるようになります。
正直なところ、最後の三角関数に徹底的に時間をかけてやるやり方でほとんど中学3年生までの生徒には対応しています。中学生から教えることができれば、本人のやる気が本物なら十分に対応できると思います。
以前書いたこのブログを参考にしてください。
高校留学は理系を捨てることが前提の留学だという常識を覆す必要がある時代になってきました。
中学を卒業して、海外の高校に留学する。
ということは、英語力を伸ばすために、理系の学部への入学を断念してしまう。ということのように感じている人もいると思います。実際にほとんどの単身の高校留学生は、大学では国際関係学部や経済学部、外国語学部に入学していて、理系学部に入学した生徒は少ないと思います。
英語で高校数学や、化学の化学反応式を英語で詳しく説明することは、一定の数学や化学の知識がなければできないことで、そこまで対応できる人はいないわけです。
ですので、英語が流暢な日本人の理系学部の生徒は最強になるということになるわけです。
つまり、いくら英語も日本語も流暢であっても、理系の知識がなければ化学や物理の専門用語を交えて海外の物理学者などと英語で物理学の話をすることはできないからです。(あまりにも大切なラインなので同じことを2回言ってしまいました。)
4月から1年間の海外留学をする生徒に留学期間中に徹底して数学と理科を大学入試レベルまで上げる。
現在教えている中学3年生が4月から高校1年の期間(来年の3月まで)海外に留学します。
数学の成績が全教科で一番悪いです。今まで数学のテストで証明問題に関連する問題はほとんど白紙で提出していました。ただ、数学の図形問題、証明問題を克服して、将来は食品研究の分野に進みたい。という夢があります。
数学が苦手で、得意の英語を伸ばしても、理系学部への夢は離れるだけ。
と、誰もが思うかもしれません。
しかし、何度も言わせてもらいます。
英語が流暢な理系の学生は最強です。
学校の授業に合わせずに、加法定理を勉強出来て、自然対数を教えることも出来て、私が好きなように漸化式を教えることができる。
本人もその気になってくれているので、本当に楽しみです。
数学が苦手と思っている人の中の多くの生徒が、数学が苦手ではなく、図形問題が苦手だったり、証明問題が苦手だったり、確率の問題が苦手であって、数学すべてが苦手ではない生徒も多いと思います。
ただ苦手分野を作ってしまうと、どうしても試験の点数が悪くなって、点数から数学を捨てる決断をしてしまうわけです。
英語圏の国では、文系、理系の区別がなく、英語が母国語のために、数学が出来なければ難関の学部、学科の入学は難しくなります。
数学が苦手なら、文系学部。
世界全体からみたら特殊過ぎる日本の教育文化は捨ててしまった方がいいような気がします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?