Q27. 無症状感染者の存在は、Rにどう影響するでしょうか?(無症状感染者も感染力を持つと仮定すると)過大評価につながるのでは? 西浦先生の言われるkは、(抗体保持者の増加などあれば)マクロには時間経過上一定ではないのでは? またこれと関連して、1.無症状感染者の推定値をパラメータとしてふり、Rtの変化を描けるのでは? 2.有症状感染者と無症状感染者の間で、感染力は違う? これを推定する方法はないでしょうか?

<Rt緊急勉強会に寄せられた質問に対する回答> 18th May 2020

質問:(最後の質問と重なりますが)無症状感染者の存在は、Rにどう影響するでしょうか?(無症状感染者も感染力を持つと仮定すると)過大評価につながるのでは?
西浦先生の言われるkは、(抗体保持者の増加などあれば)マクロには時間経過上一定ではないのでは?

またこれと関連して:
1. 無症状感染者の推定値をパラメータとしてふり、Rtの変化を描けるのでは?
2. 有症状感染者と無症状感染者の間で、感染力は違う? これを推定する方法はないでしょうか?


西浦博教授からの回答:
 kは「1人の者が感染したときの無症候の確率」に相当しますので自然史として定量化されるものですので(感染に条件付けされた確率なので)時刻に独立として処理して良いように思います。
 無症状感染者の推定値をふってRtの変化を描く手法、私も大変興味があるので教えていただきたいです(私の理解では厳しいように思っています)。

 ご指摘のように有症者とくらべて無症候性感染者の2次感染リスクは相対的に低いと期待されますので、その推定に興味を持っています。
 特別な環境設定(閉鎖空間で皆さんの感染状況が既知の場合)の無症候性病原体保有者の感染力の推定は可能かも知れないと思っています。



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