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よく見てた夢

バリバリ働いていたときによく見ていた夢がある。「将来の夢」の夢ではなく、「夜眠っているときに見る夢」の方である。

とんでもないジャンプ力を身につけている私は、ポーンと軽々電柱の先やビルの屋上までひとっ飛びでき、上から街を眺めるのである。空高く、天高く飛べる夢の中の私は、案外重力とかGみたいのを感じてて、それは現実味を帯びて体でも感じ取っているようで、ポーンと飛び上がる瞬間は体がこわばってる感覚がある。もしかしたら、夢じゃなくて現実に、ここではない別の世界の現実なのかもしれない。

なんてことを、今日出掛けに見た夏のもくもく雲のてっぺんの方を見つめながら考えてた。あの雲のてっぺんに行けたらどんなに良い景色が見れるだろうか。

それこそ昔は夢占いなんてものも流行ってたし、夢が持つ意味が気になって調べていたけど、だいたいが「ストレスからの逃避」「現実から逃げたい気持ちの表れ」「事故や怪我の注意喚起」とかそんなんだから、不安しか煽られないので見るのはやめた。この夢をよく見ていた頃も、その意味を調べることはなかった。夢の中でだけでも、空を飛べるなんて最高じゃないか。

特にオチもなく終わりそうな気配。こんな時間にお腹が空いてるんだから、今夜見る夢は、美味しいものを食べる夢だろう。

人生の最後に食べたいものはなんだろう。そんなことを考えながら、眠るとしよう。


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