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幸せについて考えることから、卒業したい。
幸せとは何か。
この答えを見つけることが、私の人生におけるテーマだ。
大学の卒論は幸福度について書いた。
もう10年近くも前のことだけど、そのときからずっと幸福について考えてきた。
何があれば幸せなのだろう。
幸せになるために、何をすればいいのだろう。
本屋に行けば、関連する書籍を片っ端から読み漁った。
そして読んで感じたことを、ノートにメモしていった。
今読み返すと笑っちゃうんだけど、本当に真剣に、幸せについて考えてた。本気で幸せになりたかったんだと思う。
当時、幸せになるためには、ベストな選択が絶対だと思っていた。
仕事ではやりたいポディションに就く。結婚もしたいから条件に合う彼氏と付き合う。そうやって、手に入れていった。それなのに、なぜだか、満たされていないような気がしていた。
もしかして、選び間違えたかな?それとも、まだ何かが足りないのかもしれない?もしかして、このまま進んでも幸せになれない?でも、一体どんな選択をすればいいの?
そうやって、‘‘幸せ’’について益々考えるようになった。
でもある時、気が付いちゃったのだ。
やりたい仕事はあるけど、どんな風に働きたいかが分からない。
結婚はしたいけど、どんな生活を送りたいのかが見えてない。
自分の幸せを分かっているつもりで、全然わかっていなかったってことに。
それから、何かを選ぶことってそんなに大事じゃないかもしれない。そう思うようになった。
「選択」が幸せをもたらすわけじゃない。
選んだ道でどう生きていくか、どういう自分でありたいか、そういうことのほうがずっと大切なんだと思う。
幸せは結果であって、目的にしちゃいけないな。
これが、幸せについて考え続けてきた私の答え。
きっと命尽きるときまで、幸せが何か分からないままかもしれない。でもそれでいいのだと、今は思える。
だから今日、幸せについて考えることから卒業するのだ。
20代も終わりに近い年齢なのに、今さら大人になれたような気持ちがしている。