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松前まで日帰りドライヴに

2月16日の日曜日、前日に納車された新しいココアに乗って松前まで日帰りドライヴして来た。

先日「道の駅しりうち」まで行ったので、今日は思い切ってその先まで行こうと思ったのだ。
北海道最南端の白神岬も気になっていた。
この手の最○端には弱い。

函館のアパートを8時半過ぎに出発。

ココアと函館山

お天気はあまり良くない。
午前中は傘マークが出ている。
しかし、どんなお天気の時もそのお天気なりの良さはあることを知ったので、雨だろうが曇りだろうが気にしないようになった。

途中で北斗市の茂辺地漁港(北斗漁港)に寄って写真を撮る。

防波堤に並んだかもめの数!
いつの間にか野良猫が寄って来た
新しいココアと野良猫
人懐っこい
茂辺地にはブルートレインの車両を再利用した宿泊施設がある
右手には遊歩道があり防波堤の先まで行ける

知内に入る辺りから雨が激しくなった。
知内から内陸部になり峠を越えて福島町に出ると海になる。
ここら辺りが津軽海峡の日本海側の入り口だ。

白神岬の碑

程なく北海道最南端の白神岬に到着。
岬と言っても松前半島の先端部で、国道に沿って狭い駐車場があるだけだ。
岬特有の細長い地形ではない。

この辺りは渡り鳥の中継地として有名な場所だそうだ。
目の前の岩礁に海鳥がたくさん羽を休めている。風が強くて波はかなり激しい。

岬の前の海
いろいろな海鳥がいる

目の前は竜飛崎のはずだけど、あいにくの空模様のせいか、津軽半島は全く見えなかった。

白神岬にて

そしてここは本州最北端の下北半島大間崎よりも南に位置する。

岬のすぐ先に白神岬灯台が山側にあるが、トンネルを抜けた先に突然現れたのと海側の車線には停める場所がなかったので、止まらずに先に進むことにした。

15分も走ると松前の町に出た。

松前は北海道と言うか蝦夷の中では早くから開けた土地で、再建された松前福山城がある。
北海道唯一の城下町だそうだ。

松前の道の駅の食堂のメニューにあまり食指が動かなかったので、町の中にある手打ちそばおぐらでニシンそばをいただこうと思っていた。

ところが開店時間に着いたら閉まっている。

店内は真っ暗なので、開店が遅れているわけではなさそうだ。

定休日ではないはずなのにと建物を見たら、なんと売地の掲示がある。

閉店してしまったのかも知れない。

仕方ないので道の駅・北前船松前に行き「うみかぜ食堂」でランチをいただくことにする。

ほっけ丼とタラのフライ定食で迷って定食にする。

大きなフライが4つに盛りの良い千切りキャベツと思ったら千切りの白菜だったけど、それにお味噌汁とご飯がついて980円だった。
ニシン蕎麦は食べそこなったけど、こちらの定食も美味しかったから良しとしよう。

海が眺められるカウンター席でいただいた。

うみかぜ食堂の前の磯にはカモメがみっちりと!
津軽海峡
晴れていたら津軽半島が見えるはず

ここから右手の方を眺めると防波堤と灯台が見えたので行ってみよう。

松前港と弁天島

港に向かうと思われた路地に曲がったら行き止まりで、そこは海上自衛隊松前警備所だった。
慌ててUターンして別の路地から松前港に向かう。
軍事基地ではないからまさか咎められたりはしないだろうけど、カメラを向けるのも憚れる気がする。

辿り着いた港では強風の中、カモメが港の海面に必死で浮いている。
港の外側の防波堤を進むと松前灯台のある弁天島に出られるようだが、港の写真を撮っただけで帰途につくことにした。

風に向かって浮いているカモメ
漁港の防波堤には思い思いの標語が描かれている

ここまでで約100kmだった。
以前住んでいた川崎市北部の自宅から伊豆方面に100kmだと、伊東市の「道の駅マリンタウン」が同じくらいの距離になる。
一般道だけだと約3時間半、高速を使っても2時間15分かかるので、いかに北海道の道が走りやすいか解る。
海岸沿いの国道はガラガラで、たまに遅いクルマがいてちょっとイラッとするけど、基本的には制限速度+10~20km/hで流れているから、意外と遠くまで行けることになる。
しかも景色が素晴らしいのだから言うことない。

国道から見える松前城

そんなわけで真っ直ぐ帰るつもりだったけど、せっかくなので松前城に行くことにする。

お昼に着いた時は小雨が降っていたし風も強くて、あまり外を歩きたくなかったのだけど、風も弱まり晴れて来たので、思い切って行くことにしたのだ。
適当に向かったらお城周辺の道が一方通行だらけで苦労した。

それらしき駐車場にココアを停めて、雪解けでぐしゃぐしゃになった坂道を登るとお城に着いた。


しかし、冬季は閉館とのことで中には入れなかった。
なんてこった!

そのまま引き返すのも癪なので、ムキになってぐるっと回ってお城の裏側にある松前公園に出る。

お城の裏の公園の大木
天守閣と本丸御門
当時の物で重要文化財

立派な本丸御門が見えた。

公園の先には松前神社があったのでお参りする。

謎のポール

帰りしなお城の塀の鉄砲狭間を内側と外側から撮る。
外側を撮る時に構図を工夫したら現代美術の作品みたいになった。

内側(お城側)から
外側から

ここは桜の名所でもあるので、春になったらまた訪れたいと思う。
紫陽花の木もあったので、梅雨時も良いかも知れない。

桜の老木を支える櫓
大松前川に架かる水道管の装飾も桜


城下町に別れを告げて福島方面にココアを走らせると、しばらくして山側に丸い橋脚らしきものが3本見える。
往きにも見て気になっていたので脇道にココアを停めて撮影してみた。
ヒジノ下川が流れているので、橋が架かっていたみたいだ。
さらに走るともう一箇所同じような橋脚があったので、こちらも撮影する。

帰宅してから調べたら、旧国鉄松前線の鉄道遺構のようだった。
Google mapには載っていない。

道路ではなくて鉄道のものだと当たりをつけて、「国鉄松前線」で検索したら廃線マニアのサイトが出てきて詳しいことが解った。

鉄橋名は載っていなかったので、便宜上ひとつ目をヒジノ下川鉄橋、ふたつ目を荒谷川鉄橋と呼ぶことにする。

ヒジノ下川鉄橋の遺構
山側から海側を望む
左手が松前方面
こちらは荒谷川鉄橋の遺構
右手が福島方面
風化したコンクリートと錆びた鉄が織りなす風合いが堪らない
周りを囲っているのは保線用の足場だろうか
崖には橋桁を受ける土台も残っている

松前線無き今は函館バスの木古内から松前までの路線がある。
調べたら片道2200円もする。
当然赤字路線だろう。

往きに撮り損なった白神岬灯台は、帰りは山側に駐車スペースがあったので、ココアを停めて撮ることが出来た。

後続車が来ないことを確認して急いで車内から撮影
白神岬灯台
灯台には近づけないみたいだ
カモメの他に黒いのはウミウかコクガンだろうか


その近くの山の先に展望台みたいなものが見えた。
観光施設かと思ったら、後でThreadsで海上自衛隊の施設であると教えてもらった。
Google mapには載っていないので、この情報はありがたい。
海自の施設という事は近くには行けないのだろう。

見た時は観光用の展望台だと思った
海上自衛隊の施設らしい

青函トンネルのメモリアルパークがある福島町館崎の吉岡漁港に寄った。
漁港を見ると寄らずにはいられない。

鮮やかなピンクが目立つ
魚網を巻き取るモーターかな
これも漁具だろうか
タコ壺に見えるけど
停泊している漁船のための仮設の分電盤らしい
吉岡漁港の建物に可愛いイラストの壁画が
山を越えて再び海に出ると薄っすらと函館山が見えて来た


福島から山を越えて知内を通り、木古内のみそぎ浜に降りて写真を撮っていたら、いつの間にか北斗市方面に虹が出ていた。
波打ち際では3人ほど釣りをしている。

みそぎ浜の鳥居
1月中旬に寒中みそぎ祭りが行われる
わかりづらいけど虹が出てる
できるだけアップにしてみた


茂辺地漁港に近づいたら虹が函館山から出ている形になったので、急いで茂辺地漁港にココアを停めて、深い雪の中を歩いて遊歩道に上がったら、微妙に方角が変わったせいか虹は見えなくなってしまった。

右手の遊歩道に行くために深い雪の中を苦労して歩いたのに
虹は見えなくなってしまった
画面の左端あたりに虹の根本があった

気を取り直して漁港を撮る。
ここに来るのは先週に引き続き2回目だけど、とても気に入った。
函館周辺で一番好きな漁港かも知れない。
とにかく被写体に事欠かないし、野良猫はいるし、カモメは売るほどいる。
これからも撮影に通いたい場所のひとつになった。

カーブミラーとカモメ
以下、カモメコレクション
一番近づけた時のカモメ
この後気づかれて飛び去った
バックに函館山
カラフルな灯台
飼い主が見当たらないわんちゃん
函館港に向かう津軽海峡フェリー

夕方4時半くらいに帰宅した。
途中あちこちで写真を撮っていたので、思ったより遅くなってしまったけど、とても楽しいドライヴだった。
出かけて良かった。

函館から松前までの国道は、知内から福島まで山間部の峠道だけど、それ以外は海岸に沿ったほぼフラットな道なので走りやすい。
一般道で1時間50km走れるので遠くまで行ける。
函館湾から津軽海峡の眺めも素晴らしい。

ローカル漁港もたくさんあり、走って良し撮って良しのあたしにとってゴールデンルートだ。

次は少しずつ足を伸ばして松前より先に行こう。
楽しみが増えて嬉しい。

かなり先に北上した瀬棚町には北海道最西端の尾花岬がある。
ここは直接行くのは困難な場所で、本格的な登山の装備と技術がいるので、近くから眺めるだけだそうだ。
それでもいつかそこには行ってみたい。
そうすれば北海道の最端部の東西南北を制覇したことになる。

北海道の最端部とは最北端・宗谷岬、最東端・納沙布岬、最南端・白神岬、最西端・尾花岬がそれである。

宗谷岬
2023年5月訪問
宗谷岬
2023年5月訪問
宗谷岬
2024年6月再訪
納沙布岬
2024年6月訪問
納沙布岬から貝殻島灯台が見える
2024年6月訪問

函館に越して来て旅に出るのが大変になったけど、その代わり道内なら気軽に行けることに気づいた。
さすがに道北や道東は遠いけど、道南だけでも行きたい場所に困らないくらいある。
高速代もかからないのでガソリン代だけで済むのもありがたい。

あと、海峡を渡れば青森は隣県なので、こちらも身近になった。
川崎にいた時とは違う旅の楽しみ方になったと思えば良いのだ。

あたしの「旅」はまだまだ続く。

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