白い妄想。

揺れる脚、揺れる体。

頭の中で繰り返し流れるイメージ。
そこにいる人はもう息をしていない。

安らかな顔をしているのだろうか。
首から上をイメージすることは出来ない。

誰か見つけてくれるのだろうか。

ほんの少し勇気が持てたら、
一歩を前に踏み出せたらこんなにも長引くことはなかっただろうと思う。

気があちこちに飛び散る。
俺は弱い。だから考える事に疲れ果てたはずなのに、
ここまで来てしまった。


ここから先、追い込まれれば、少しは勇気を振り絞れるだろう。自分をまだ信じてみたい気持ちが残る。

昔見ていた希望は幻だったのだろうか。
叶った姿を今はまるで想像出来ない。

あれは本当に希望と呼べるものだったのだろうか。
今は何もかも霞んで見えない。

だから今度こそ、願いが、夢が叶えばと願う。

明日誰か見つけてくれるだろうか。
誰か、が誰なのかなんてわからない。

俺は此処にいるよ。

俺を見つけて欲しい。救い出して欲しい。

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