孤
僕の事、覚えているかな?
今まで関わったきた人は何百、何千といるけれど、
僕の事覚えている人はどれぐらいいるだろう。
ふわふわと形が安定せず、強い風が吹けば消し飛んでしまいそうな
不安定な存在感。
空気のような存在とはよく言うけれど、空気が無ければ人は生きていけない。一方で僕は、果たしてどうだろう。
ひどく傷つけた、というほど強くない存在感。
力になりたいと願っても、気づかれぬ僕の存在、
強くアピールすれば疎まれた。
目の前に広がる人の縁、繋がりに僕は存在しない。
糸を結ぼうとしたら断ち切られた。
人の為になりたかった。でもそれは何より自分自身の為でもあった。それがあの時少しでも分かっていれば、この孤独は少しは薄れただろう。
細い細い糸でも目の前に広がる人の縁に僕も繋がっている事が出来ただろう。
今日もふわふわ僕は風に身をゆだねてこの世界を漂う。
毎日違う場所で同じ時を過ごす。
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