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櫛まつり 〜各時代の日本髪を一挙にみる〜

櫛まつり をご存知でしょうか?
毎年9月 第4月曜日 に京都で催されているおまつりです。
地毛で結い上げた、時代ごとに異なる日本髪の女性たちが神事の後、行列をなして、練り歩きます。
第一回は 昭和36年(1961)京都の文化研究に必ず出てくる吉川観方が携わり開催されました。

会場は 近年全国からの参拝者が絶えない 安井金比羅宮
縁結びの神社でもあるのですが、縁切り神社として大変有名です。

安井金比羅宮には、久志塚 があります。

久志塚と吉川観方先生小直衣像(2023年9月4日撮影)

「久志塚由来記」
櫛に感謝の誠を捧げ、使い古したり傷んだりした櫛を供養する、第一回櫛まつりが昭和三十六年九月四日に、風俗研究家の故・吉川観方先生の御賛意を得て、当宮氏子で美容家の故・南ちゑ氏を中心とする多くの美容家によって始められました。
更に翌年には当宮神域のここに「久志塚」が建立されました。
爾来、時代風俗の着付けと結髪の正しい伝承を目的として、京都美容文化クラブが設立され、櫛まつり実行委員会を置いて、久志塚の前で秋の花が供えられ櫛まつりが斎行され、時代風俗行列が行われています。当初は櫛の日にちなんで九月四日に開催されていましたが昭和五十年より敬老の日(当時)の九月十五日となり、現在九月の第四月曜日に行われています。
当日は久志塚前に奉納された櫛を供え、宮司が祝詞を奏上し供養を行い、その後奉納舞や時代風俗解説に続いて、古墳時代から現代舞妓までの各時代の装束や衣装を着け、かつらを使わず地毛で結い上げた髪型をした、女人風俗行列が当宮を出発し祇󠄀園界隈を練り歩き、多くの参列者や観覧者で賑わいます。
久志塚の傍らの像は、彫刻家江里敏明氏による「吉川観方先生小直衣像」で、櫛まつりに幾多の御協力をいただきました報恩のあかしとして昭和五十四年九月十五日に安置し、ご功績を明記いたしております。

久志塚駒札より

コロナ期間中、時代風俗行列が中止しており、2019年を最後に4年ぶりの開催です。
ご案内によると
第六十三回 櫛まつり
令和5年(2023)9月25日(月)
櫛供養式典・・・午後 1 時
時代風俗行列・・午後2時15分
※雨天の場合 行列中止


時代風俗行列ルート

  1. 安井金比羅宮

  2. 祇󠄀園石段下

  3. 四条通西

  4. 花見小路北

  5. 新橋西入ル

  6. 白川筋

  7. たつみ橋

  8. 花見小路南

  9. 安井通り

  10. 安井金比羅宮


ご縁あって、本年の櫛まつりにて舞を奉納させて頂くことになりました。
初めてのご奉仕に、おまつりの流れを詳しくは存じ上げませんが、櫛供養式典にて「黒髪」という地歌の名曲を毎年奉納されているとのこと。
以前は9月4日に開催されていたと伺い、まだお稽古が始まる前で「自分の舞は、どんな舞になるやろか」と思案しつつ、お参りさせて頂き、絵馬も奉納いたしました。

当日は有り難いことに、櫛まつりを長年守られている、ミナミ美容室さんにて「先笄」という髪型に結い上げて頂き、黒紋付の舞妓さんの正装姿にて舞わせて頂きます。
精一杯 お稽古をしてのぞみたいと思います。
奉納させて頂くという気持ちで、感謝を込めて頑張ります。


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