日本が米国に貢献策検討 対米追従はもうたくさんだ
今朝の朝刊で個人的に大変ショックな記事が掲載されていました。日本政府はトランプ米政権の強引で傲慢な政策を後押しするような貢献策を検討していて、2月10日の日米首脳会談で提示するようなのです。トランプ大統領は米国内の批判のみならず世界中でその手法が問題視されていて、反トランプ一色です。先日の7カ国に対する入国管理政策で主要国の首脳が一斉に批判を展開しましたが、安倍首相は内政干渉に値するとした趣旨で、コメントを控えました。今日の国会答弁でも同様でした。
今回の貢献策の主なポイントは
・米国産の液化天然ガス(LNG)の輸入拡大
・高速鉄道計画への官民投資
・トヨタ自動車の豊田章男社長も意見交換
・人工知能(AI)を活用した製品・サービスの研究開発強化
などが挙げられます。これはいずれもトランプ大統領誕生以前に、米国政府と協議していた案件かと思いますが、このタイミングで発表することが露骨な印象を与えます。いずれも経済分野に限り、安全保障面や外交政策については多くの時間が要しますが、まずは、米国を信頼しているといった姿勢を日本側から示したと言えるでしょう。
しかし、ここまで世界が反トランプの空気の中、「貢献策」という形で表に出るのは違和感を感じます。安倍首相は強固な日米関係を重視していて、それは揺るがないものだと確信しているからこそ、トランプ大統領に対しても紳士的に向き合っていこうと思っているのでしょう。今日の国会で民進党の小川議員がトランプ大統領を「あの手の指導者」と侮辱したことと大違いです。
しかし、このまま米国の言いなりになるのは間違っています。しかし本当は仲の悪かったオバマ大統領と最後には広島、真珠湾に結びつける安倍首相の外交能力を批判する余地はありません。旧民主党時代から関係が悪化していた日米をここまで回復させたからこそ、トランプ大統領のような傲慢な指導者に日米関係を壊されたくないというジレンマが、我々一般国民にはあるのです。
対米追従を繰り返す時代は、とっくに終わりました。未来志向の外交は米国との関係を前進させることに意義があると思います。真の同盟国になろうとしているのに、トランプ大統領に頭を下げ続ける姿勢を取るのは、国民の大多数が納得しないということを、頭に入れておくべきだと思います。
(大阪発・Mitsuteru.O)
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