電車が止まった!

 西日暮里を出てすぐ,なんの前触れもなく電車が止まった。車内が暗くなり,興奮の3秒間。
嬉しいね,こういうの。

非常灯がつき,少ししてアナウンスが流れる。
どうやら非常事態ではないらしい。残念。
〇〇がかわいい。

いやそれにしても,素晴らしいことというのはたまには起こるらしい。
テーマパークの想定解だよ。 これ。

 車内は静かだった。想定される音量を大きく下回ることが大事らしい。
これは知ってた気がする。つまり久しぶりに ってことだね。

 ニンテンドースイッチを取り出してみる。リュックを漁る音が鮮明に聞こえる。際立っている。
 友人が 今はこれを楽しむべきでは? と言うので,思い付きの取り合わせである事を主張した。
 スマホじゃないというところを感じ取らなかったので,おそらく彼はスマホの特異性から抜け出しているのだろう。

 パワプロを覗き込んでくる〇〇がかわいい

 動き出した電車は田端に着く。違和感。
そこが田端だとは到底思えない。かと言ってどこかと問われると,どこでもない。
素晴らしいね。

そもそも,普段はちゃんと電車に乗っていない。バカみたいなスピードで移動する箱には見えていないし,自分が今動いている地点を地図的にも感覚的にも把握していない。
「こんな面白いものに乗っていながらなんだその態度は!」って怒ってくれる大人はいないみたいだけど。

こんな素晴らしい世界を見ていながら,なんだその態度は!




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