【パラジウム】ピアス・銀歯などで皮膚炎や長期アレルギーを引き起こすパラジウムの毒性
パラジウムは銀白色の金属であり、銅や亜鉛およびニッケルの精錬の副産物として得られる白金族元素である。
年間の生産量は200tに過ぎない貴金属の1つであり、確認埋蔵量の80%以上を南アフリカ共和国が占める。
パラジウムはそれ自体の体積の900倍もの水素を水素化物として吸蔵する性質をもつため、水素添加触媒や水素の精製に用いられる。
1990年代、自動車の排出ガス規制が強まり、排出ガス処理用触媒の需要が急激に高まり市場価格が高騰した。排出ガス中の炭化水素や一酸化炭素を還元剤として、排出ガス中の窒素酸化物を窒素にまで還元する。炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素という3つの除去すべき成分を同時に除去するので3元触媒と呼ばれる。
パラジウムは体内に比較的蓄積しにくい金属である。歯科治療用の金属として用いられるように毒性は低いが、ニッケルや白金同様、ピアスや肌に直接触れる宝飾品などの装着による接触性皮膚炎やアレルギーが認められている。しかし、その作用は白金よりは相当弱い。
【汚染源となり得るもの】
◆プラチナやニッケルなどの副産物
◆ネックレス、宝飾品、雑貨などのアクセサリー
◆ピアス
◆指輪
◆銀歯
◆自動車排ガス浄化用触媒
◆電気・電子工業用部品
【身体に対する影響】
◆金属アレルギーの原因物質の一つ
◆皮膚炎
◆アレルギー
現時点で言えることは、銀歯を入れている人は銀歯の構成材料にパラジウムが含まれていることが多いので、長期視点で考えたときに生体への影響を及ぼすことが考えられる。
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