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七宝焼きについて

七宝焼き
金属とガラスの融合が生み出す
宝石のような輝きを生み出す合体工芸
七宝焼きとは
「七宝焼き」は「焼」と名前がついているように「窯」で焼き上げる伝統工芸だ。しかし、素材は土ではなく、金属とガラス。二つの素材が融合することで生まれた独特の美しさは、古くから「アート」の一つとして愛されてきた。

「七宝」は仏教において貴重といわれている7つの宝が由来であるとも言われている。金、銀、瑠璃、玻璃、硨磲(シャコガイの殻)、珊瑚、瑪瑙。美しい輝きで人々を魅了してきた宝になぞらえられたのが、七宝焼きの美。「宝石で描く美術品」とも呼ばれる伝統工芸品だ。

七宝焼きの歴史・技術
その歴史は古代エジプト文明までさかのぼる。かのツタンカーメンの黄金のマスクにも七宝焼きと同じ技術で装飾が施されていたことが分かっている。日本最古の七宝焼きは古墳時代末期に造営された古墳から発掘された装飾品であるとも言われる。その後「七宝瑠璃」と呼ばれる七宝焼きが江戸時代ごろから作られるようになり、各地の大名の持ち物や住まいを飾るようになっていった。

七宝焼きは銀や銅などの素地に、ガラスを粉状にした釉薬で色や絵柄を付けていく。色の境目に純銀の線を立てたり、装飾として銀箔を散らす、などの技法もある。実は、色や装飾を付けたものを一気に焼き上げる、というのではない。素地の段階で焼き、絵柄を描いては焼き、と、多いもので10回以上の焼成を経て、一つの作品が出来上がることもあるという。しかし、多くの工程を経てできあがったものは、鮮やかで豊かな色彩にあふれている。しかも、その色は永遠に色褪せることがない、という。永遠を夢見た王族たちが、その身を七宝焼きで彩りたいと思ったのも、そんな七宝焼きの特徴への憧れだったのかもしれない。

世界中に七宝焼きと同じ技術で作られている工芸品は数多くある。その中でも、日本を代表する伝統工芸品として世界を魅了している七宝焼き。毎日使えるアクセサリーから、お部屋を飾る絵画のようなアート作品など、幅広い作品と日本人の繊細な感性と職人技が生きる逸品は、ギフトとしてお土産として、自信をもっておすすめしたい。

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