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アインシュタインの脳が盗まれた話

こんにちは!今日は「アインシュタインの脳が盗まれた」という、聞くだけで興味をそそられるエピソードをご紹介します。
この話には、科学者たちの欲望や倫理観、そして天才の脳に対する人々の関心が詰まっています。


アインシュタインの死と脳の行方

1955年、相対性理論で知られるアルベルト・アインシュタインはニュージャージー州プリンストンでこの世を去りました。
しかし、彼の死後、驚くべき出来事が起こります。
彼の遺体を解剖した病理学者トーマス・ハーヴェイ博士が、アインシュタインの脳を無断で取り出し、保管したのです。

なぜ脳を盗んだのか?

ハーヴェイ博士が脳を持ち出した理由は、「天才の脳を研究すれば、その秘密を解き明かせるかもしれない」という科学的な好奇心でした。
しかし、アインシュタインは遺書で「死後、体を火葬し、遺灰を秘密の場所に散骨してほしい」と明記していました。
つまり、博士の行動は故人の意志に反するものでした。

分析された脳の断片

ハーヴェイ博士はアインシュタインの脳を約240個に切り分け、世界中の科学者に送って研究を依頼しました。その結果、以下のような興味深い発見がありました。

  1. 大脳皮質が通常より厚い: 創造性や高い知能に関係しているとされる。

  2. 特定の部位が大きい: 数学や空間認識に関わる領域が発達していた。

  3. グリア細胞が多い: 脳の情報処理をサポートする細胞の密度が高かった。

これらの特徴がアインシュタインの天才性を説明するのかは、今も議論の対象です。

ハーヴェイ博士のその後

ハーヴェイ博士はアインシュタインの脳を冷蔵庫やジャーに保管していましたが、仕事を失い、転々とした生活を送りました。
彼の行動は非難されることが多く、人生の後半は厳しい状況に置かれました。

ハーヴェイ博士

最終的に、博士は脳の一部をアインシュタインの孫に返還し、残りはアメリカの医療施設に寄贈されました。
現在、脳の一部はミュッター博物館(ペンシルベニア州)に展示されています。

天才の脳を巡る倫理問題

この事件は、科学と倫理の衝突を象徴しています。
天才の脳を研究することが科学的な価値を持つ一方で、個人の意思を無視してまで行うべきなのかという疑問が残ります。
アインシュタインの脳にまつわるエピソードは、現代の科学研究における倫理の重要性を考えるきっかけを与えてくれます。

まとめ

アインシュタインの脳が盗まれた話は、天才への興味と科学の限界を映し出しています。
このエピソードから、私たちは単なるエンタメ以上に、倫理と科学の在り方について考えさせられます。

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