蜂窩織炎で緊急入院した話 その②
↑前回はこちら
はじめに~Caution!~
この話の性質上、陰部に関するワードが出てきます。
苦手な人、お食事中の人は読むのを控えてくださいね。
また、あくまで一患者の記録なので、蜂窩織炎について詳しく知りたい人は専門家によるWeb記事や書籍を参照してください。
運ばれて、それから
救急車で近くの大きな病院に運ばれてすぐ、検査が始まった。
とはいっても私はされるがまま。右足を開いてストレッチャーに横たわりながら痛みに悶えているだけだった。
はじめに検査に行ったのは婦人科(患部の位置的に仕方ない)。
「内診台、上がれますか?」
「無理です!!!」
のやり取りのあと、結局そのままの姿勢で何らかの検査を受けた。ただただ患部が痛すぎて何をされたか全く覚えていない。
で、どうやら婦人科は関係なかったらしい。
次に外科の先生が来て、検査しつつ、
「膿がたまっているから切開しましょう」
と。
是非お願いします、と思っていると
「今からここでやりますね」
と先生が続ける。
今?ここ?
そのとき私がいたのは救急外来の廊下みたいなところ(ストレッチャーからはほぼ天井しか見えなかったので実際廊下だったのかは定かではないが、手術室でなかったのは確かだ)。
思わず、
「ここでですか!?」
と訊いてしまった。先生は驚く私などお構いなし。看護師さんにてきぱきと指示を出している。
痛くなくなるなら何でもいいか。
そして患部に麻酔の注射がされ、(痛くはないけど)切られる感覚があり、膿がぐいぐい出され、縫われた。
よし、これで帰れる。
救急車で来ちゃったからタクシー手配しないとなあ。
突然の宣告
「はい、じゃあこれで終わります。それで、通院でも治療できないことはないですが、入院をおすすめします。どちらがいいですか?」
ん?入院?
私は先生の言葉に耳を疑った。
しかし当時の私は長く痛みに耐えた疲れから判断力が残っていなかった。
「あ、じゃあ、入院でお願いします。」
気づいたら口にしていた。
「ちなみに、どのくらいで退院できますか?」
「経過にもよりますが、1週間くらいみていただければ。」
1週間か…。
とりあえず新幹線キャンセルだな…。
一番気にしなくていいことを気にしていたら、看護師さんが
「ご家族と連絡取れますか?スマホ使っていただいて構わないので。」
と私のカバンからスマホを取って手渡してくれた。
そうか、両親と夫に連絡しなければ。
LINEで夫に現状を伝え(さすがに電話をかけるのは後にしようと思ったのだ)、夫経由で両親にも連絡を入れてもらった。
そうこうしているうちに私の入院の手はずは整い、気づいたら病室のベッドで横になっていた。
意識があっても、「気づいたら病室のベッドで横になっていた」という事態は起こりうるのだと、人生で初めて知った。
その③に続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?