udioを使った社内シャッカソンを3営業日で爆速開催した話
三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でインフラエンジニアをしている髙橋です。
普段はサービスやデータ分析基盤のインフラ構築・運用、他にも社内情報システムの担当をしています。
弊社では社員の行動指針として3つのValueがあり、そのうちの1つに"常に学び早く実践する"というものがあります。
今回は、"常に学び早く実践する"というValueが如何にしてJDDのカルチャーに浸透しているか、具体的なイベントを通してお伝えします。
Valueについてはこちらのページをご覧ください
udioが2024年4月10日にリリース
「udio」とは、Promptをもとに楽曲を作成する生成AIサービスです。
音質の良さ、ボーカルや楽器のリアリティ、手軽さなどが大きな注目を集め、Xのタイムラインでも一気に話題になりました。
4月11日に、私がJDDの社歌(非公式)をudioで試しに生成したことをきっかけに社内Slackでも話題になり、メンバー同士で色々試す姿が見られました。
ちなみに、試作時の歌詞は別の生成AIサービスなどを用いて作成していました。
1時間でイベント企画が爆速決定
一通りメンバーがudioに触れた後、これをベースに何か企画をするのはどうか、という話が挙がりました。
こうなったとき、あれよあれよという間に話が進んでいくこともJDDの大きな特徴だと思っています。
今回もすぐにCEOに確認して、権利やリスク上の問題がなければOKとのことでした。
また、最優秀賞の受賞者には社内通貨となるコインも贈呈しようという案もでて、業務の傍らで進めながら1時間程度でイベント企画が決定しました。
ちなみにこの社内通貨はJDD Coinと呼ばれており、社員はこのコインを送り合いコミュニケーションをとったり、貯まったコインでJDDのロゴ入りパーカーやモバイルバッテリーなど様々なグッズと交換したりすることができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。(主にシステム面の話ですが、詳細や背景などの話へのリンクもあります。)
約3営業日でイベント開催~完了の爆速開催
やると決まったあとは、対応しなければいけないことなども考えつつ、一気に計画をしました。
今回の企画名はその名も"JDDシャッカソン"です。
JDDの社歌を生成AIでハッカソンのようにつくってみよう、というタイトルから決めました。(我ながら素敵なセンスです。)
1. 社内への呼びかけ
まずは参加者を募るため、簡単な操作手順やTipsのまとめ、レギュレーションの調整などをしました。
また、審査員も必要なので別途マネジメント陣に依頼をしました。
2. 法務チェック
ただただスピードが出せればいいというものでは有りません。
社内への呼びかけと並行して、udioのTerm of Service内容確認など、法務上問題がないかのチェックも実施しました。
急ぎつつも、ここは慎重にやるべきポイントの一つです。
3.企画の実施・審査
社内へ呼びかけをしてからエントリーの締め切りまで、そして締め切り後のマネジメントによる審査はそれぞれ1営業日ずつでした。
かなり短い期間ではあったのですが、作成についてはudio自体がとても分かりやすいサービスだったということもあり、問題ないだろうという判断に至りました。
審査をするマネジメント陣は多少大変だったのではないか…と思います。
しかし、事前にエントリーシートの調整や審査結果フォームの作成をすることで、できる限り少ない時間で対応できるようシンプルにしました。
4.表彰式
審査が終わった翌営業日のお昼には表彰式です。
ちょうど全社で横断的に実施するミーティングがあったので、冒頭の時間を使い表彰式を開催しました。
社員の大半が参加しており、ノミネート作品をみんなで聞きながら盛り上がりました。
初めてChatGPT以外のクリエイティブな生成AI系サービスを触るメンバーのコメントも多く、いいきっかけの場になったことも感じました。
エントリーされた曲を眺めてみて感じたこと
前述の通り、社内への呼びかけからエントリーの締め切りまでは1営業日しかなかったにも関わらず、なんとエントリー曲数は35曲でした。
(約100名程度の会社で、たった1営業日でこの曲数が集まるのはすごいと思います)
エントリーされた曲を眺めてみると、色々な試行錯誤がありました。
Promptを特定の世界観に近づけるため工夫していた方、
ChorusやSoloなどの記述で曲調をコントロールしている方、
日本語歌詞においては正しく発音されるよう書き方を工夫している方など、
色々と試行錯誤したのだろうな、と汲み取れるようなものばかりでした。
思い返すと、呼びかけ後から各々が実際に試して会得したTipsは、Slackのチャンネルにおいて雑談のようにラフな雰囲気で情報共有されていました。
この、何かを情報発信するハードルがとても低いということも、JDDの良さの一つだな、と感じています。
受賞曲について
それではここで、実際に受賞した曲を一部ご紹介します。
前述の通り、今回はすべてudioを使い作曲しています。なお、作詞については、自ら作詞をするのでも、別の生成AIサービスなどを用いても良いルールとしました。
👑最優秀作品
イベントなどでも流しやすいように作成したとのことです。
Promptから分かるように、ハワイアンで陽気な雰囲気が感じ取れます。
歌詞ではJDDのValueを分かりやすくキャッチーに表現できていました。
マネジメント陣からも「耳に残りやすく、覚えやすい。楽しそうな雰囲気があった。」といったコメントが寄せられ、最優秀作品として選ばれました。
副賞
以下は副賞です。
運営メンバーが各々選び、選出されました。
🏅Chief Omoshiro Officer賞
Prompt通り壮大な雰囲気でピシッとした曲なのですが、よくよく聞いてみると曲のピッチによって歌詞の大部分が消失してしまっているあたりがおもしろいよね、ということで選出されました。
(オーケストラもここまで上手く表現できるなんて、すごいぞudio…)
🏅金融業界に必要なのはギャルマインドで賞
昨今、ビジネスにおいてギャルマインドがかなり大事なのではないか、という記事をちらほら見かけます。
金融業界においても然り、もっとギャルマインドでいこう!という曲です。
耳に残るキャッチーさ、分かる分かると言いたくなるような歌詞、そして最後の"レインボー"が心地よい一曲です。
🏅さすが音大出身で賞
社歌なので奮い立たせる、戦う感じをイメージして作られたそうです。
かっこよく、気分も上がる曲になっています。
Promptが精細に記載されていて、作成したメンバーが音大出身であることから、さすが…となった一曲でした。
「未来へ」でクライマックスに入る感じも良いですね。
今回の企画を振り返って
今回のイベントは、運営側としても参加者としても、JDDの"常に学び早く実践する"というValueがとても根付いていることが分かるものでした。
"常に学び早く実践する"という価値観は、単なるフレーズではなく、JDDの日々の業務や対外的なプロジェクトにおいても具体的なアクションとして現れています。
このような文化があるからこそ、新しい技術やアイデアに対してもオープンであり、チャレンジを恐れずに進むことができるということを再認識できました。
また、発起人としては、思いつきで始め業務の傍らで進めた企画となりましたが、組織全体が乗り多くのメンバー楽しんでくれたので、"また次もやってみよう"となりました。
(実際、いくつかやってみたいことがあるので近々企画をしようと思っています。)
皆さまの職場でもぜひ、シャッカソンを開催してみてはいかがでしょうか。
Japan Digital Design株式会社では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です。カジュアル面談も実施しておりますので下記リンク先からお気軽にお問合せください。
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Technology & Development Division
Yuhei Takahashi