【e-Sports】落ちこぼれ集団が半年で日本FPS界最強のチームになるまでの軌跡#後編
こんにちは!Japanese小池です!
長らくお待たせして申し訳ございません。
やっと後編書き終えました。
まだ前回の記事を読んでいないという方は是非読んで頂けると、今回の記事もより楽しんで頂けるかなと思いますので、リンクを張っておきます!
それでは続きをご覧ください。
最強チームに下剋上を果たし、第4回大会に向けて
言葉でサラッと書いてしまうほど下克上は簡単だったわけではありません。
最強チームに絶対勝つんだという強い気持ちと、実力を引っくり返すほどの練習の積み重ねによってもぎ取った勝利でした。
そして第3回大会を終えた僕らは、打ち上げ場所でさらに高みを目指すために、今後の練習方針を固めます。
今まで以上に時間的にも体力的にも厳しくはなります。
しかし、一生懸命やってきた事が目に見えて結果に反映される喜びを知った選手達は、快諾してくれました。
しかし、常に上手くいくなんて事は無いもので、また新たな問題が発生するのです。
エンカウントの遅刻問題
ここからはメンバー名がたくさん出てくるので、事前に前編のメンバー紹介を読んでおいとくとわかりやすいです。
実は、エンカウントは第3回大会の集合時間に遅刻していました。
しかも西田さんから注意しても反発する始末!
どうしてそうなるんだよ!!!
「次は無いからな?」とニコちゃんに念を押されてその場は何とか収まったのですが…
早速次の練習に遅刻してきたんです。
しかも理由が寝坊。
しかし周りの人間の優しさに甘えて、反省出来ないと次にも進めないのも事実。
自分で言っていて耳が痛い!!笑
今までも何回か遅刻を繰り返していたこともあり…
エンカウントをチームから除隊するというところまで話が進んでしまいます。
しかし、チームとして根本的な解決方法を探すことが大事なのではないかと僕は思い、そしてその考えは西田さんも同じでした。
そのため、除隊ではない道を考えます。
実力的にもう一つ伸びて欲しいエンカウント。
まずは彼の生活習慣から変えなければ僕たちの優勝はありません。
そこで、チームみんなの許しを請うのと同時に、エンカウントに3つ条件を出しました。
実はこの時、今でこそサイボーグと言われているイナバがエンカウントに説教をします。
「寝坊したのはお前だ。悪いことをしたら謝るのがルールだ。反抗してチームを辞めるなんてのは無責任だ。」
感情あったんや!!!
実にイナバらしい。
これがきっかけで、今後エンカウントが遅刻することも無くなり、約束も守り続けることになります!
イナバとは試合間に悪態付き合って、ラウンドが始まると「イナバどこ行く?付いて行くわ。」といい雰囲気。
エンカウント可愛い!
今でも七面鳥と「あの関係良かったよな」って思い出してます。
このエンカウント遅刻事件を機に、第4回大会に向けてチーム全員の目線が揃うようになりました。
油断を許さない第4回コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦
第4回大会の対戦相手は、配信外試合のSCARZ戦と配信試合のCAG戦です。
順位も上昇、練習も好調で誰の目からも順風満帆に映っていたLV。
でも僕は、得てしてこういう時に足元を掬われるものなんだよなぁと危惧していました。
もちろん、今後1敗も出来ない状況で選手たちも油断はしていないのは分かっていましたが、なぜか凄く不安でした。
第4回1試合目 死闘 フルセット5-5まで縺れるSCARZ戦
予想は的中。
もちろん選手達にも事前に「相手は死にものぐるいで来るから気合い入れるぞ。」とは伝えてたものの、やはり一筋縄ではいかなかった。
BO5のフルセット、サーチアンドデストロイの5-5まで縺れ込みます。
そりゃ緊張しました。
負けられませんから。
しかも5-5の1v1になるんですよ。
そして最後に残されたのがエンカウント。
「もう頼む。何でもするから勝たせてくれ」ってものすごい祈りました。
大会までの1ヶ月間、怒られながらも一生懸命Bot撃ちしてきたエンカウントは、なんと最後の撃ち合いを制して、見事死闘に終止符を打ちました!
裏方全員でその場に倒れ込んだのを覚えてます!
それと同時に、緊張感ある接戦も勝ち抜ける力がついてきたんだなぁと関心しました。
第4回2試合目 CAG戦(配信試合)
結果は3-0のストレート勝ち
勝って兜の緒を締めよ。
配信外試合の経験も短時間で学んで、しっかり勝ち切りました。
第4回全試合を終えての順位
フルセットの死闘も乗り越えまた1つ強くなれました。
第5回はDNGとの直接対決。
もし僕らが負けてしまい、Rushが全勝するような事があれば、その時点でグランドファイナルに進出することは無くなります。
ここまで来たんだから、やれるだけの事はやろう。
最後の1ヶ月になるのか、これからもみんなと笑っていられるのか、勝負の月が始まります。
【余談】DNG xAxSy(あくしー)選手との会話
余談になりますが、当時DNG所属だったあくしー君の話を少しさせて下さい。
第4回大会、別チーム同士の対戦を観戦していた僕の隣に、ちょこんと座って来たあくしー君は、ミニマップを見ながらボソボソと喋ってたんです。
対戦チームの今置かれている状況、リスポーン、打開の仕方。
それが凄く的確で、関心しました。
もちろんプレイヤーとしての実力も一流ですが、思考もここまで及んでいる子がニコちゃん、七面鳥以外にもいるんだなと凄く惹かれました。
喋っているあくしー君を無視し(ごめんな。)、会場から出てすぐ七面鳥に「あくしーってどんなやつ!?ずっと笑顔だし頭もいいだろ?」と聞きました。
「昔チーム組んでた事あって、今のプレイヤーとしての能力は分かりませんが、ただひたすらに底無しにこの世の誰よりも優しいですよ!」と。
良い。
もし彼に何かあれば、必ず僕のもとで面倒見ると決めた瞬間でした。
最大のライバルであるDNG。
そのチームの核であるあくしー君はその後、七面鳥の良き理解者、最高の相棒としてLibalentの11連覇に欠かせないチームメイトになります。
そのお話はまたいつか…
第5回大会に向ける中での空回る気持ち
前章でも書いた通り第5回ではDNGとの直接対決があり、同率2位であるRushとのポイントの関係上負けられない戦いです。
そんなプレッシャーの中で練習していると、気持ちが空回ってしまうこともあります。
日々の練習、リーダーとしてみんなをグランドファイナルに連れて行かなければというプレッシャーから、ニコちゃんのストレスがどんどん溜まっていたのです。
そして遂に、練習での不満をTwitterに書いてしまいました。
ニコちゃんの苦悩と理解
練習終わりに七面鳥が偶然Twitterでそれを見つけたため、七面鳥の申し出により3人で話すことになりました。
七面鳥「文句や不満があるなら直接行って欲しい。これを俺以外のメンバーが見たら、余計みんなの不満が溜まる。ここまで来たら得しないことはやめよう?」
ニコちゃん「本当にごめんね。もうしない。」
この時、ニコちゃんの苦悩を分かった気になっていただけだったんだと、僕自身も反省しました。
気持ちはみんな同じ。
勝ちたいからこそ、悩んで努力して対話をし続けないといけないんですよね。
チームも課題をクリアし続け、充実した練習もしていた段階で、支柱の2人がしっかりと意思の疎通が取れたことは不幸中の幸いでした。
問題も乗り越えた状態で第5回でのリベンジ戦を迎えます。
「俺を一番にしてくれ!!!」泣き虫アナリスト唯一の願いを叶える第5回コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦
第5回1試合目は配信外試合がDNG戦。
ここに勝ってグランドファイナル安全圏までいれたい。
僕もメンバーもその為に準備してきましたし、勝てる自信もありました。
第5回1試合目 DNG戦(配信外試合)
配信外試合も映像に残っているので、詳しい結果は是非見ていただきたい。
結果はなんと1-3で負けてしまったのです。
試合が終わって、ニコちゃんが「もう終わりなんだ!」って泣いていたのを覚えています。
でも僕は、同時進行で行われていたRush vs SCRSZ戦で、同じくRushが1-3で負けてるのを見てました。
だからニコちゃんに「大丈夫なんだ!大丈夫なんだって!!」って言ったんですが、「大丈夫じゃないよ!終わりなんだ!!」の一点張り。
既にグランドファイナルに進出する希望のないSCARZでしたが、腐ることなく第5回まで一生懸命練習していたのは尊敬しかありません。
もちろんRushも一生懸命やっていました。
実は試合前に、親交のあったSCARZのLeisia(れいしあ)から「絶対勝つんで見てて下さい!」って言われてたんです。
その言葉通り彼らは勝って、僕たちは助けられました。
プライドを掛けて戦うとはこういう事なんだと、最年少のプレイヤーが教えてくれたんです。
本当に首の皮一枚繋がっている状態のまま、第2試合に全てを賭ける事になりました。
第5回2試合目 Sunsister戦
未だ同率2位という事で、Libalentは勝てさえすればグランドファイナル進出となります。
※Rushとの直接対決のポイントで勝っている為、同率の場合Libalentの勝利
逆に、何ポイント取ろうが僕らが負けてRushが勝てば、僕たちの半年間は終わりです。
だからこそ、戦いが始まる前に、僕が思っていることを今選手に伝えなければいけないと思いました。
試合が始まる直前。
スタッフさんに「入場して下さい」と言われている時に「みんなちょっと集まってよ!」って呼び止めました。
驚いている選手達を集めて…
あ、思い出した。
集めた時点で俺泣いてたんだ。
「俺は人生で何も1番になったが事ないんだよ。だからお願いします。みんなの力で俺を1番にしてください。」
言いたかったことはいっぱいあったけど、出た言葉がこれだった。
大泣きして下向きながら、今の気持ちを正直に伝えたんだ。
ずっと選手達に教えられて、助けられて、凄くみっともないって思ったけど。
そしたらね、誰かが肩触ってきて…
顔上げたらニコちゃんで、片手で俺の肩に手を置いて「小池さん任せてよ。俺たち勝つから。」って言って入場して行くんです。
凄い泣きました。
そしたら次は両肩握られて、見上げたら七面鳥が「小池さんにはいつもお世話になってるから、俺たちが1番にしてあげますよ。」って入場していくの。
声出して泣きました。
エンカウントと因幡にもなんか言われたけど、俺が泣きすぎて何言ってるか聞こえなかった!わりぃ!
発足当時はぐちゃぐちゃだったチーム。
自分の意見だけを言っていた選手達。
たった半年間でこんなに頼もしく成長したんだなって涙が止まらなかった。
…それでは御覧ください。小池大泣きの後の選手達の入場を。
この度胸と愛嬌が僕たちチームの良さなんです!
そしてなんとこの試合、3-0の圧勝。
HPでは七面鳥の40KiLLという大爆発があり、獅子奮迅の活躍。
試合を締めくくるCTFでは、リーダーのニコちゃんが試合を終わらせるトライを決めてグランドファイナル進出を決めました。
第5回全試合を終えての順位
配信外試合では悔しくも敗れましたが、他はしっかり勝ちきりグランドファイナル進出を決めました。
勝ち点は3位のRushと同じ23ですが、直接対決の結果Libalentが2位となりました。
DNG、Libalent以外のチームのシーズンはここまでとなります。
僕たちは、まだ1ヶ月みんなで笑って過ごせる期間を勝ち取れたのです。
リーダーの夢とチームメンバーの今後
こんなに上手くいっているのに、どうしてこの見出しになるのかと言いますと…
第5回大会終わりに、ニコちゃんから「話したいことがある。」と言われたので、七面鳥とイナバを連れて4人でご飯を食べに行きました。
ちなみに、エンカウントは疲れたということで先に僕の家に帰宅。
そう僕の家。
なんでだよ…
まあエンカウントのことは一旦置いといて。
この時絶対良い話じゃないと思ったんだよね。
品川のサイゼリヤでニコちゃんの言葉は、案の定というか今でも忘れられない告白だった。
「Rushに在籍していたNgt(ながと)君とチームを組むのが夢だったから今期限りでチームを離れたい。もちろんGFまで死ぬ気で戦うけど、小池さんにはお世話になっているから先に意見聞きたい。」
Ngt君は確かに第4回大会以降Rushを離れていたし、仲が良いのも分かっていたけど、そうくるかぁ…と困りました。
困りはしましたが、僕が反対することはありません。
最終的に「優勝して箔付けてそうしようぜ!!」で話はまとまりました。
七面鳥の不安と小池の決意
ニコちゃんとイナバと分かれ、七面鳥と2人で帰宅。
その日は七面鳥も泊まりに来て、エンカウントと含め男3人で今日の第5回の試合映像見たり、お菓子食べたり、どんちゃん騒ぎでした。
途中ご飯を買いに3人でコンビニに行った帰りに、「(リーダーが抜けたらまた1から立て直しか…)」と一人考えていると…
七面鳥が「もう僕ら、小池さんとゲーム出来なくなるんですかね?」って言ったんですよ。
言葉の真意は分からなかったけど、なんか凄くショックで「どうして?」とだけ返しました。
聞くと、エンカウントは練習が辛すぎてグランドファイナルが終わったら一旦休みたいと。
七面鳥は今のチームがバラバラになるなら、待遇面で他に良いところを考えると言うのです。
「小池さんとやりたいけど、吉本傘下のLibalentである以上、小池さんは動けないじゃないですか。」って。
エンカウントに関しては、一緒に生活する上で一旦お休みしたいという気持ちがあることは、なんとなくわかってました。
でも七面鳥の気持ちは気づいてなかった。
コンビニから家までの短い時間のあのワンシーンは、僕のCoD人生で1番記憶に残っています。
良く考えてから「俺は七面鳥と共に生きて、七面鳥と共に死ぬ。CoDを続けるのであれば今後も俺と一緒にやってくれたら嬉しいな~!」って言いました。
そしてモヤモヤしていても前には進めないので、この話はそこで一旦終わり。
優勝すれば、また別の道も見えてくるかもしれない。
そう思うことにしました。
少し余談ですが、僕がたまーに個人配信とかで言っているのはこのシーンです。
僕にとって七面鳥の存在はとても大きくて、練習終わりには毎日2人で遊んで、ご飯も良く食べに行ってたし、たくさん遊んでたくさん同じ事にムカついて、生意気で、明るくて、当時から本当の弟の様に思っています。
だから僕は、この何年か先、七面鳥がCoDを辞めたあの日にデータアナリストを引退しました。
グランドファイナルに向けて、リベンジに燃えた1ヶ月
グランドファイナル(GF)の相手は、一度も勝つことが出来なかったDNG。
そして、他チームはここまでで今シーズンは終了。
練習してくれる対戦相手がいなくなったんです。
そこで僕たちは、ニコちゃんが有望な若手の子を集めてアマチュアチームを作っていたので、その子達と練習しました。
※アマチュアチームのメンバーは、現Rushの『しゆあ』だったり、元SZの『ルミア』がいた。
僕たちは徹底的にDNGのメタを張りました。
DNGと戦うだけの戦術に特化させ、相手の嫌がる事だけに集中。
チームの動きはもちろん、相手チームのキーパーソンのxAxSy(あくしー)を止める為に、彼のパークの構成を逆手に取る(スタングレネード)の徹底。
ある程度お決まりの作戦だと、対応する側も応用が効いてしまうので、本当に突拍子もない作戦を練りました。
また、撃ち合い能力でカバー出来ない箇所や地力の部分は、徹底的なグレネード研究によって、想定される全ての立ち位置から指定の場所へ的確に爆風が当たるようにひたすら練習。
これらを徹底し、アマチュアチームに何度もトライ・アンド・エラーを繰り返しました。
チームの雰囲気も良く、心技体全て完成された状態でGFに乗り込みました。
集大成 全てを賭けて臨んだコール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦 グランドファイナル
試合前日
前日から東京にホテルを取ってもらい、みんなすごく喜んでいました。
全員で1つの部屋に集まり、金曜ロードショーの『プレデターズ』を観たのを覚えています。
大きいベッドで寝っ転がりながら、イナバがこてんっと寝てしまい、大人組(七面鳥、ニコちゃん、小池)の3人は自分達の部屋に戻ることにしました。
イナバはいつも試合前になると寝付けなくて、睡眠導入剤を必ず飲んでいたのですが、この日はすごくリラックスできてぐっすり寝れたそうです。
大人組は「腹減ったな。」という事で、牛丼を買いに行って3人の部屋で食べることに。
ご飯を食べながら、これまでの事、明日の事、これからの事、たくさん話しました。
「この1ヶ月間本当に雰囲気良く楽しく練習出来たし絶対勝ったわ!!」って笑っていました。
日本CoD界最強が決まる日
決勝はもちろんDNG。
舞台は東京ゲームショウ2018。
今まで一度も勝ったことのない最強の対戦相手。
ここから先はどちらがより強い気持ちでどれくらい練習してきたかで勝負が決まる。
会場はとても大きく、観客も入るオフラインということで、シーズン中の大会とは別次元の緊張感に包まれていました。
選手達はすごくリラックスしながらも、気合いはめちゃくちゃ入ってました。
そんな事今までしたことないのに「円陣組もうよ!」みたいな流れになって、試合が始まる前に大声でしました。
みんな飄々としてるから、こういうの嫌いだと思っていたのでビックリ。
緊張を紛らわすた為の空元気なのは分かっていたけど、別に悪い事じゃないので全力でやりました!
もうここまで来ると、俺から言えることはほとんどありませんでした。
「負けたら俺のせいだから、一生懸命楽しんで、みんなはお客さんにカッコいい所たくさん見せておいで!」とだけ。
俺たちの『コール オブ デューティ』
※ここではチームメンバーの表記をあえて選手名にしています。
レギュレーションはBO5一本勝負。
先に3本取った方が【初代チャンピオン】になります。
最弱から始まった僕たちは、優勝するために半年間誰よりも努力してきました。
その努力は必ず報われると信じながらの選手入場です。
なんだこのふざけた入場は!!これは誰の指示なんだ!!
試合開始直後までみんな笑顔で、入場ポーズ考えて、入場した後のシーズン通算記録を見てまた爆笑!
ハードポイント弱すぎ!!!
第1試合ハードポイント マップLONDON DOCKS
みなさんも是非、動画を見ながらこの記事を読んで下さい。
ハードポイント1週目1ポイント目からしっかりとポイントに乗って、有利リスポーンも渡さずに上々の滑り出し。
ローテーションもスムーズに決まって、ほとんど流れを渡さないまま2週目に。
2週目に入る段階で既にInabaURのK/Dが25/10と大爆発。
ポイントの固めも、追い求めていた理想の展開。
そして、34:33のE3NCOUNTの撃ち合いを見て勝利を確信しました。
みんなに付いて行こうと毎日必死にBot撃ちしてた成果が、今ここで身を結んだんだと思いました。
250-177で1本目を勝利。
InabaURが44/28と大暴れした以外にも、2ポイント目の固め方が理想形であったことが、勝ちに繋がった大きな要因だったと思います。
第2試合サーチ&デストロイ マップSAINTE MARIE DU MONT
1本目はAliceの華麗なSRによっていとも簡単に取られるも、必死に食らいつき5本目にはNicochanのACEもあり1本リードの3-2。
3-3の同点から、リーダー同士の1vs1を制したLibalentが、その後1本も取られることなく6-3で勝利。
最終的にNicochanは11/5と、リーダー自ら結果で魅せてくれます。
SitimentyoのIGLもより輝きを見せ、相手のクセ、配置、今したいこと、相手がされたら嫌なことを的確に突いていく完璧な作戦でした。
第3試合キャプチャーザフラッグ マップARDENNES FOREST
Libalentは有利側スタートも試合時間3:20の段階で1本先制されてしまいます。
しかし焦りはなく、前半は両チーム共にやりたいことの応酬。
前半最後に同点に追いつき、1-1で折返し。
後半は不利側とされている方からスタートですが、データ上Libalentはこちら側のほうが得意でした。
理論に基づいた作戦の中に、奇抜さも織り交ぜるSitimentyoらしさの塊だと思います。
後半はLibalentのペースのまま、突き合わせる展開に。
得意に中盤以降からE3NCOUNTのキルが目立ち、そのカバーに入る敵をInaba、Sitimentyoが倒すというシーンが目立ち始める。
両者、旗を持ちながらの展開でNicochanが連続キルで敵の攻めをいなし、その間にE3NCOUNTが敵陣に切り込み旗持ちをダウン。
試合時間2:24で2-1とリード。旗持ちでの連続キルと旗のゴールでNicochanはキルストリークも全て開放。
と、同時にInabaが敵陣の旗をもう一度奪取。敵のリスポーン待機時間も相まってこれが連続ゴールの3-1。
この間わずか20秒。
この時間の2得点リードはかなりの決定打ですが、変に守りに入る事はなく練習通り連続キルが入ればラインを上げて攻めます。
キルストリークも使い、敵陣ではE3NCOUNTダブルキル、カバーに入る敵をSitimentyoが仕留め、旗を奪取。
試合時間1:10で4-1のリードとなります。
試合が決定した瞬間でした。
この時西田さんに肩を掴まれて言われた「小池のチームだからな。」という言葉は、思い出すと今でも涙が出てきます。
そんな中、E3NCOUNTは「800万じゃね!!!?俺たち800万じゃね!?!???!?」と試合中に大はしゃぎ。
残り試合時間10秒で、Nicochanが連続砲撃を自陣旗に落とし、敵に触れならないようにしてゲームセット。
マップカウント3-0でコール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦初代チャンピオンは【Libalent Vertex】となりました。
壇上では笑顔で、ヘラヘラしているように見えるかもしれません。
でも、僕らはこの半年間誰よりも練習して、誰よりも考えて、誰よりも泣いてきました。
そんな僕らに、この日は神様が微笑んでくれたのかなと思います。
勝利者インタビューで、Nicochanは号泣しながら「今まで付いて来てくれたチームメンバーにありがとうと言いたいです。」という言葉は全てを表していると思います。
各個人に色んな考えや、プレイスタイルがあって、真剣にやっているからこそ衝突もあるけど、向かう先を1つに絞ることによって、人間としての成長にも関われたのかなと誇りに思います。
僕たちは最弱から始まり、半年間みんなで試行錯誤を繰り返しながら優勝することが出来ました。
かけがえのない仲間とやりがいのある仕事、この半年間で僕もみんなもすごく成長出来たとなと思っています。
そこには選手みんなの努力、Libalentの皆様の手助け、応援してくれているファンの皆様の声援があってこそだと思っています。
いつ思い出しても僕は本当に運が良かったなと思います。
ニコちゃんとなら優勝出来ると思った直感も、七面鳥という男に賭けた事も、イナバの人間性に惹かれたのも、エンカウントの痛みを知れたのも全て生まれた星が良かった!
いつも適当に生きている小池に付いてきてくれて、俺こそみんなに『ありがとう』と伝えたいです。
今まで本当にありがとう。
ここまで読んでくれた皆様も、本当にありがとうございます!
俺たちの『コール オブ デューティ』はここで終わりじゃありません。
ここからが始まります。
ですが、そのお話はまた別の機会に。
あとがき
前編、後編通してここまで読んでくれたみんなありがとう!
ここから先は画像も無いし、話し言葉でこのnoteを振り返れたらなと思います。
まず、これを書こうとした経緯。
そもそも、プロとして活動しているときは『俺はこんな事して、こんなに凄いんだぞ!?』みたいに見えるのが嫌でこういうものは書きませんでした。
俺のやってきたことは、情熱さえあれば誰にでも出来る事だと思ってるし、凄いのは戦っている選手だからね。
それが、活動が終わってみて七面鳥だったりニコちゃんと話してると当時の内容が噛み合わなくなってきてるの。
みんな記憶があやふやになりつつあって。
これはまずいなと思って「みんなはたくさん頑張ってたんだよ!」って記録の意味を込めて書きました。
みんなの話を擦り寄せて、しっかり書いたつもりですが細かい所は違うかもしれない。
ごめん!!
獲得賞金総額とかもあってるかな?笑
このnoteを読んでも、後半は特に俺のやってることあまり書いて無かったと思うけど、変わらないから書けなかった。
主には七面鳥、ニコちゃんとのコミニュケーションと情報共有と雑談ばっかり。
やっぱ俺は凄いやつじゃないんだよ!
最新の技術があーだこーだとか無かったもん。
それでも俺の話を聞いてくれたのは、チームのみんなが人間味に溢れてたからだと思う!
西田さんの言う通り、人間教育としての一面も重視していた結果だね。
ニコちゃんはその後、Ngtと一緒にチームを組みCAGに移籍してLibalent最大のライバルチームのリーダーに。
BO4シーズン決勝の涙と、イナバとのハグは今でも忘れない。
エンカウントは優勝後、活動休止。
今でもゲームはしてるしみんなとも仲いいよ!
あいつ明るいし、このシーズン中は七面鳥、エンカウント、小池の3人で毎日ディスコで遊んでた。
また一緒にご飯食べたいな
イナバはこの後もLibalentで大活躍。
CoDでの個人記録はほとんどこいつが持ってるんじゃないかな。
世界に認められた男として、話長いけど活躍してくれた。
コロカンもずっと遊んでる。
年末も遊びに来てくれて、俺は大好き!
優勝出来たのは第1回のあのサーチがあったからなのに、あいつはそれを偉そうに言わないんだよね。
コロカンいつもありがとう!
七面鳥に関してはみんなが知ってる通りだね。
LibalentからZETAに入って、解散後もVALORANT GC部門のコーチをやったり、ゲームの垣根を超えて活躍してる。
大体俺の家に泊まりに来てるし、ずっと今でも遊んでる。
どこまで俺のこと信頼してくれてるのかはわからないけど、俺は本当の弟だと思ってるし、彼の為なら何にでもなれると思ってる。
だから俺は七面鳥が戻ってくるまで、戻らない。かな?
この後も本当に良いメンバーに恵まれて、あくしー、ゲンガー、アリス、れいしあ。
ここから丸4年間で計11回の公式大会が行われLibalent Vertexは11回連続優勝。
11連覇という記録を作り、ルーザーズも知らずに無敗のまま解散しました。
獲得賞金総額3900万。
中には公式大会オールストレート勝ち(優勝するまで全て3-0)のパーフェクトゲームもありました。
みんな今でもディスコで遊んでるし、みんな気持ちの良い男たちだ!
もし一緒に戦ってきたCoDのプロの子たちが、今後何かに挑戦するってなったら応援してあげて欲しい。
ルークも、レッドも全員!
俺は、彼らの生活を守れなかった人間というレッテルを貼られているだろうし、自分でもそう思ってる。
俺の生き方が地位や名誉、お金じゃなくて、人を信じてそこで一緒に戦ってきた代償だとも思ってる。
でもポリシーは変えない!
それで俺が面白いと思えていることに、全力を注げるなら死ぬまでそれでいいかな!
そこに付いて来てくれる仲間を守ることも、次では考えなきゃいけない。
俺はこのシーズンから1番にしてもらったから、次は彼らに何をしてあげられるか。
これから先も『プロゲーマーは誰よりもそのゲームを楽しんで、一生懸命練習する』は貫いて行こうと思います。
みんな読んでくれてありがとう!
またいつか。
PS.漫画化と映画化まだ?
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