青猫返歌
(↑AIで作ったメロディ)
なおう るるおう なおるおう
戀びとよ
この魂の鳴き声が
あなたに届かぬのなら
わたしの濡れた鼻先を
あなたの頬に擦り寄せて
しなやかな髭先で
あなたの首筋を
くすぐりにゆきましょう
なおう るるおう なおるおう
そうして横たわるあなたの
胸の上に寝そべり
心臓の音を聞きましょう
とく とく とく とく
爪先で刻むリズムも
疾く 疾く 疾く 疾く
みっしりと繁る和毛で
あなたの肌を包み
ぴんと伸びた尻尾の先が
あなたの脚を絡め取るとき
あなたの震えは鎮まり
おだやかな眠りに包まれましょう
※萩原朔太郎『青猫』に着想を得て書いた詩。小説『自由意志』の作中詩として創作しましたが、わりと気に入っているのでシングル・カットしてみました。