備忘録「体験格差」を読んで
1.「体験」の重要性
体験は、子どもの社会情動的スキル(非認知能力)に影響するとされている。体験の機会がある人とそうでない人では、注意力、秩序、柔軟性、課題に対する粘り強さ、学習における自主性、学習に対する意欲等に差が出るという
「社会情動的スキル」
一貫した思考・感情・行動のパターンに発現し、学校教育またはインフォーマルな学習によって発達させることができ、個人の一生を通じて社会・経済的成果に重要な影響を与えるような個人の能力
(忍耐力・自尊心・社交性、目標を達成する力、他社と協働する力、情動を制御する力等)
また、文化資本的な側面もあり。旅行先でも、〇〇をやりたいという想像力がなく、これまでやってきたことをベースに考えてしまう。貧困とは「選択肢がない」こと
2.どのように体験させるか
「体験と子どもをつなぐ支援を広げる」
(1)コーディネーター
子どもとの遊びや会話を通じてその子自身の興味関心や望みを捉え、親との面談を通じて家庭の抱える事情をキャッチする。そうして得られる細かな情報が、一人ひとりの子どもに合う活動や教室の提案に繋がる
(2)送迎や付き添い支援
様々な事情で、送迎等ができない場合も多い
3.「小さな担い手」
ドイツでは、フェアアイン(Verein)と呼ばれる主に非営利の組織が60万以上も存在し、子どもたちの体験のあり方にも深くかかわっている。
同じ趣味や目的を持つ市民たち自身が団体を作り、その活動を行政も助成金や税制といった資金面からバックアップ。
一人が複数のフェアアインに参加することも少なくない。
小さな担い手を増やす、またそれぞれを繋げることで、体験する機会を増やすことが出来る。
4.総括
個人レベルでできそうなことは、「小さな担い手」となること。本業とは別に、平日夜や休日に、自身の卓球教室を設ける(利益は求めない)ことで、体験機会を増やすことができる。市民体育館等で、個人が卓球教室をすることは可能なのか(無料であれば当然可能だが)。また、卓球教室と他の教室(ピアノ、囲碁、将棋、他スポーツ・文化活動等)と繋げることも可能か。例えば、知り合いのバードウォッチング好きにお願いし、クラブ体験させるとか。