読書日記『エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する』グレッグ・マキューン
『エッセンシャル思考』の著者グレッグ・マキューンによる本です。
構成はこのようになっています。
エッセンシャルな仕事だけをやっているのにどんどん時間に追われている気がするあなたは、頑張りすぎなのかもしれません。
この本は、頑張ってもうまくいかないなら別の道を探せばいいんだよ、と優しく教えてくれます。
エッセンシャル思考では、「何を」やるかを教えてくれましたが、「どのように」やるかがわからずにひたすら頑張ってしまった結果燃え尽きてしまうことがありました。
本当に大事なことで成果を出したいと思うなら、働き方と生き方を根本的に変える必要がある、もっと楽なやり方で。
頑張りすぎないエフォートレスな思考へは、
▶︎エフォートレスな精神
▶︎エフォートレスな行動
▶︎エフォートレスのしくみ化
の3ステップがあります。
エフォートレスな精神
頑張っても成果が出るとは限らない、ということはよくあります。
日本人は努力とか忍耐を美化する傾向がありますが、努力の価値を過大評価しすぎなのかもしれません。
そこでどうすればいいか。
▶︎楽をするのは悪いことだという思い込みを捨てる
なぜなら、力を入れなくても物事は前に進むから。
これがエフォートレスな精神です。
Take it easy.
本日からわたくし、「ズボラな性格」というのを「エフォートレスな精神の持ち主」と言い換えます。
がんじがらめにしているのは自分自身。
だから、
▶︎自分自身を解放するために、頭の中の不用品を手放す
不足思考 : 足りないものに目を向けると今あるものが見えなくなる
充足思考 : 今あるものに目を向ければ足りないものが手に入る
(すでに持っているものを充分活用できることで心はどんどん満ち足りていくということ)
そして、
▶︎ネガティブな感情は解雇する
独特の言い回しですが、感情も客観的にコントロールしていくと自由になれるということのようです。
エフォートレスな行動
なんとなく痩せたい
英語ペラペラになりたい
いつかお金持ちになりたい
それはあいまいなゴールです。
目指したいならゴールは明確にイメージしましょう。
▶︎一日ごとの目標を「TO DO リスト」ではなく「今日の完了リスト」にする
これは、日本版には書かれていませんでしたが、デビッド・アレンの「Getting Things Done」のことだろうと思います。
それ以外にもエフォートレスな行動のポイントは次の通り。
▶︎はじめの一歩を身軽に踏み出して最初の10分だけ集中する
▶︎手順を限界まで減らす
▶︎よい失敗を繰り返す
▶︎早く着くためにゆっくり進む
原著の目次では
Slow is Smooth, Smooth is Fast.
となっており、いかに流れよく進めるかという意味のようです。
エフォートレスのしくみ化
努力して一度だけ結果を出すのは直線的な成果。
次の結果を出すにはまた同じくらい努力が必要。
だから、やってもやっても終わらない感。
そこで、エフォートレスをしくみ化して累積的な成果を余裕で何度でも!
すばらしい。
都合のいい話に聞こえますが、無駄に努力を積み重ねても消費するだけです。
直線的な成果には限界があり、けっして努力した量を超えることができません。
さて、その方法は?
▶︎一生モノの知識を身につける
手軽な解決策に手を伸ばさす、自分で原理原則に目を向けよう。
▶︎できるだけシンプルに伝える
▶︎勝手に回る「しくみ」をつくる
脳のメモリを無駄遣いしない。
複雑な作業は認知的負荷が大きくミスを起こしやすい
チェックリストはアナログだけど意外と有効
▶︎不信のコストを削減する
仲間やチームの力は個人より大きい
▶︎問題が起きる前に解決する
まとめ
人生は私たちが思うほど困難ではないし、複雑でもない。
重要なことだけに集中しても時間が足りなくて壁にぶち当たることがよくあります。
努力してもその一度だけの結果しか得られません。
知識やノウハウのレバレッジ効果でスムーズに回るしくみを作れば、この先も仕事はうまくいき、家族との時間が増え、幸福度が高まることが期待できますね。