#24 夏の読書感想その1
先に、6月の時点で1週間に1冊は本を読もうと思っていたのにそれすらできず今に至るのでその1と言っててもその1で終わるかもしれないし読書感想ほど感想も言ってません😂
さてとりあえず今回は【高瀬舟】を読みました
たまたま図書館の入り口近くにあったのをなので、仕様が絵本のようにイラスト付であります
昔学校の教科書かなにかで聞いた気がするけど罪人を運ぶ舟のある一幕くらいしか覚えてなくて、たまたま目に留まったので借りることにした
罪人である喜助の罪は弟殺しではあるが、実は治らぬ病に悲観した弟の自殺幇助である
それでも言い訳をしなかったのはどんな事情があるにせよ弟の命を絶たせてしまったから……なのか、自分のこれまでの人生に終止符を打ったからなのか
己の罪を感じさせつつ、冒頭の、護送人である羽田に吐露するまでの態度は、やはり両親を亡くし弟の面倒も見なくてはならず何一つ自分の為に生きれていない枷がやっと外れた安堵にもみえる
さて、羽田は、この倫理観問われる問題に対して考えるのをやめた(上の判断に従う)のには、どのみち覆ることはないにせよハハッとなるわけで
まあ誰もが答えなど出せるわけでもないが
結局喜助が何を考えているのか、煮え切らないこういう話、好きですね
今回、そのイラスト付であったためか、文は元より絵からも情景がすっと入ってきてこんな月夜の川下はさぞ美しいのだろうと、しかも初夏の夜更けである
語らうにはうってつけの条件が揃っている
この切り取りが美しい